転職ドラフトのデータから読み解く。年収800万円以上のエンジニアと年収400万円以下のエンジニアの違いとは?

2017-08-29 15:45

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早くも7回目の開催を終え、9月には次回の開催を控えた転職ドラフト。
今回は、過去のドラフト結果など各種データを収集し、分析した結果分かった、「年収800万円以上で指名されたユーザー」と、「年収400万円以下でしか指名されなかったor1指名もされなかったユーザー」の違いを公開します。
一つの傾向として、キャリアを考えるきっかけになれば幸いです。

【集計対象】
第1回から第7回までの転職ドラフトにおいて、「年収800万円以上で指名されたユーザー」 213名と「年収400万円以下でしか指名されなかったor1指名もされなかったユーザー」 308名

年齢 VS 年収

※年齢についての分析結果は、8/30に追加しました。

年収は年齢に比例するのか?エンジニアもやはり年功序列なのか?
「年収800万円以上で指名されたユーザー」 と「年収400万円以下でしか指名されなかったor1指名もされなかったユーザー」の平均年齢を比較しました。

  800万円以上で指名されたユーザー 400万円以下でしか指名されなかった or 1指名もされなかったユーザー
平均年齢 32.75 35.30

「年収800万円以上で指名されたユーザー」 の方が平均年齢が若い、という驚きの結果に!
年齢ではなく、実力で年収が決まっているということですね。
エンジニアが実力で評価される世界を作りたいと考えている転職ドラフトチームにとっても、嬉しい結果でした。

評価される秘訣はアウトプットの質と量

転職ドラフトにはアウトプットを記載する場として、GitHubアカウント、Qiitaアカウント、その他のURLを記載する欄が用意されています。
これらのアウトプット欄に記載があるかないか、で比較をしてみました。

  800万円以上で指名されたユーザー 400万円以下でしか指名されなかった or 1指名もされなかったユーザー
GitHubあり 80.28% 48.70%
Qiitaあり 61.03% 30.52%
その他URLあり 66.20% 31.82%

「800万円以上で指名されたユーザー」の80%がGitHubアカウントの入力をしていました。「400万円以下でしか指名されなかったor1指名もされなかったユーザー」と比べ、
約2倍と大きな差!
同様にQiitaアカウントやその他URLも、「800万円以上で指名されたユーザー」では60%以上が入力しており、「400万円以下でしか指名されなかったor1指名もされなかったユーザー」と比べ、2倍以上の差となりました。

普段からアウトプットを残しておくことが高い評価につながると言えそうです。記載できるアウトプットがある方は、ぜひ記載してみてください。

レジュメ(職務経歴書)は面倒くさがらず書き込むのがベスト!

転職ドラフトには年収評価シートというものがあり、今まで関わったプロジェクトについてチェックボックスとフリーテキストで入力してもらっています。
そこで、年収評価シートのフリーテキスト欄にどれだけの分量を書いてもらったかを調べてみました。なお、プロジェクトを複数記載頂いている場合は複数プロジェクトの合計です。

  800万円以上で指名されたユーザー 400万円以下でしか指名されなかった or 1指名もされなかったユーザー
平均職務経歴書文字数 1711 1360

比較してみるとそれほど違いはないように思えますが、それでも 原稿用紙1枚分程度の差 があります。どんなプロジェクトに関わったか、だけではなく、どんな方法でアプローチしたのか、なぜその方法を採ったのか、といった詳細もしっかりと書いた結果が文字数にあらわれているのかもしれません。
もちろん、量を書けばいいというわけではありませんので、どんな内容を書いたらいいかのポイントをいくつか挙げてみました。

1.これまで成し遂げたことをドヤる
2.「なぜ」その方法を選んだのかを書く
3.失敗談であっても書く
4.これまで出したアウトプットは残さず書く
5.アピールできることはなんでも書く
6.「何をやりたいのか」具体的に書く

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
勘違いしてたかも?エンジニアの実力が伝わる職務経歴書の書き方6選

よろしければ以下の記事もどうぞ
こんな書き方は◯◯だ!ITエンジニアの職務経歴書アンチパターン(転職ドラフト審査チームの悩み)

言われたことをやれる人ではなく、自分で考えて作れる人が求められる

続いて、プロジェクトにおける担当工程と提示年収の関連性を見てみましょう。

  800万円以上で指名されたユーザー 400万円以下でしか指名されなかった or 1指名もされなかったユーザー
企画 73.24% 62.99%
要件定義 95.77% 86.36%
設計 100.00% 97.40%
コーディング 98.12% 95.45%
テスト 92.96% 90.91%
運用/保守 92.02% 84.74%

大きな差が見られた項目が少ない中で、企画と要件定義については約10%の差がつきました。ゼロイチの工程に携わった経験を持つエンジニアは企業から評価されやすいと考えても良さそうです。

「会社を選ぶ一番の基準」でわかる、800万円以上の志向性

  800万円以上で指名されたユーザー 400万円以下でしか指名されなかった or 1指名もされなかったユーザー
年収が第一 15.49% 10.71%
会社のブランド・知名度 0.47% 0.32%
プライベートとの両立 7.51% 24.03%
理念や社会的意義 16.90% 8.44%
一緒に働く人 31.92% 21.75%
会社の安定性 0.00% 1.62%
風通しの良さや意思決定ライン 12.21% 12.01%
その他 4.69% 4.22%
未回答 10.80% 16.88.%

「会社を選ぶ一番の基準」でも差がつきました。
特に差が著しいのは、「プライベートとの両立」を選んだか否か。「800万円以上で指名されたユーザー」はあまりこの条件を選んでおらず、それよりも「一緒に働く人」「理念や社会的意義」を選んでいる傾向がありました。

「800万円以上で指名されたユーザー」の中には仕事とプライベートの境界が曖昧で、仕事が趣味、という方も一定数いらっしゃるのかもしれないですね。

気になる使用言語やフレームワークの違いで年収に差は出るのか?

  800万円以上で指名されたユーザー 400万円以下でしか指名されなかった or 1指名もされなかったユーザー
職務経歴書にiOSを含む 4.18% 4.73%
職務経歴書にAndroidを含む 8.76% 9.45%
職務経歴書にiOSとAndroidを含む 3.40% 3.51%
職務経歴書にPHPを含む 8.76% 16.31%
職務経歴書にRubyを含む 15.95% 12.20%
職務経歴書にPerlを含む 4.31% 4.57%
職務経歴書にPythonを含む 7.32% 9.76%
職務経歴書にSwiftを含む 4.84% 3.20%
職務経歴書にKotlinを含む 1.05% 0.61%
職務経歴書にObjective-Cを含む 5.75% 4.73%
職務経歴書にRailsを含む 13.99% 9.15%
職務経歴書にES6またはES2015を含む 3.14% 1.22%
職務経歴書にReactを含む 4.58% 3.81%
職務経歴書にwebpackを含む 1.70% 1.52%
職務経歴書にTypeScriptを含む 1.31% 2.59%
職務経歴書にGoもしくはgolangを含む 5.36% 1.98%
職務経歴書にC#を含む 2.75% 8.99%
職務経歴書にScalaを含む 2.88% 1.68%

エンジニアならやっぱり気になる使用言語等の内訳。転職ドラフト内部でも「最近はPythonがよく使われているんだろうなー」という話が出ていましたが、現実はRuby(Rails含む)が圧倒的。特に「800万円以上で指名されたユーザー」の業務経験率は顕著ですね。その他、差がでた言語は、PHPやC#、golangといったところでしょうか。

テキストエディタの使用割合

800万円以上で指名されたユーザー   400万円以下でしか指名されなかった or 1指名もされなかったユーザー  
エディタ 割合 エディタ 割合
Vim 37.09% Vim 22.73%
Atom 14.55% Atom 10.06%
Emacs 10.80% Emacs 9.74%
IntelliJ IDEA 7.98% Sublime Text 7.47%
Sublime Text 5.16% サクラエディタ 6.82%
Visual Studio Code 2.35% 秀丸エディタ 4.22%
vi 1.41% IntelliJ IDEA 3.25%
Xcode 0.94% Visual Studio Code 3.25%
WebStorm 0.94% vi 2.92%
秀丸エディタ 0.94% EmEditor 1.62%
その他、複数回答など 17.84% その他、複数回答など 27.92%

TOP3の並びは同じですが、その割合にはかなり差がついていますね。「400万円以下でしか指名されなかったor1指名もされなかったユーザー」側は3つで50%と少しですが、「800万円以上で指名されたユーザー」側は70%以上を占めています。総合的に見ると、比較的使用するテキストエディタに偏りが見られるのが「800万円以上で指名されたユーザー」側で、「400万円以下でしか指名されなかったor1指名もされなかったユーザー」側はバラつきが大きい印象。さらに、サクラエディタや秀丸といった国産エディタの使用率が目立って高いという結果も出ています。

ワークスタイルで差が出る?

  800万円以上で指名されたユーザー 400万円以下でしか指名されなかった or 1指名もされなかったユーザー
一人で黙々 3.76% 9.09%
どちらかといえば、一人で黙々 23.94% 26.30%
どちらでもない 41.78% 37.66%
どちらかといえば、みんなでワイワイ 22.07% 21.10%
みんなでワイワイ 8.45% 5.84%

続いて好きなワークスタイルをスライドバー形式で5段階から選んでもらった結果を見てみましょう。

「400万円以下でしか指名されなかったor1指名もされなかったユーザー」が「一人で黙々」を好むのに対して、「800万円以上で指名されたユーザー」は「みんなでワイワイ」を好む傾向があるようです。
エンジニアの方は黙々と仕事に取り組むイメージがあったのですが、そうとは限らないのですね。意外な結果でした。

物議を呼ぶあの質問も、、、

  800万円以上で指名されたユーザー 400万円以下でしか指名されなかった or 1指名もされなかったユーザー
69.95% 79.55%
プログラミング 30.05% 20.45%

最後は転職ドラフト登録時に入力してもらっている、「水とプログラミングどっちが大事?」という質問に対する回答を比較してみました。
Twitterなどでも物議を醸すことがありますが、差が出てますね。

やはり年収が高いエンジニアはプログラミングが大好きみたいです!
※8/30に内容を補足しました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
納得のいく結果もあれば、意外に感じるものもあったのではないでしょうか。

「自分の場合はどんな年収を提示されるのか知りたい」という方はぜひ転職ドラフトにエントリーしてみてください。

また、アカウントだけ作れば、他の参加者(過去参加者含む)全員の金額が見えるようになるので、ご興味ある方はぜひ登録だけでもしてみてくださいね!

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