初転職のエンジニアが、ログラスで挑んだ難関プロジェクト。試行錯誤の先で掴んだ“成長の手応え”

2025-11-18 11:00

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転職成功に関する事例記事は数多くありますが、入社後のリアルな活躍が語られることはそう多くありません。転職者は本当に、思い描いた未来を実現できたのでしょうか。本連載は、その答え合わせをするための企画です。

第1回に登場するのは、2025年2月に株式会社ログラスへ入社した三沢さんです。入社直後は、職種間の距離が近い環境と周囲の手厚いサポートに支えられ、伸び伸びと働いていたという三沢さん。ところが数ヶ月ほど経ったころ、「自分にはできないかも」と感じるほどの壁にぶつかったそうです。一体何があったのか、そしてどう乗り越えたのか。三沢さんのメンターのログラス・龍島さん、転職をサポートしたリブセンスのキャリアアドバイザー・矢崎とともに振り返ります。

プロフィール
三沢 桃羽(写真中央)
株式会社ログラス プロダクト基盤部
情報系学部を卒業後、新卒でtoB SaaSを開発する企業に就職。バックエンドエンジニアとして、検索エンジンに関わるプロジェクトや、新卒社員研修の取りまとめを担当。2025年2月、株式会社ログラスに入社。

龍島 広人(写真右)
株式会社ログラス プロダクト基盤部
新卒で検索系のwebシステムの開発企業に入社。フロントエンドからバックエンド、インフラまでフルスタックに経験。2022年3月、株式会社ログラスに入社し、アプリケーション基盤領域に携わる。

矢崎 憲太(写真右)
株式会社リブセンス 転職ドラフト事業部 Tech Agentグループ キャリアアドバイザー
飲食チェーン運営会社を経て、2012年から人材業界へ。立ち上げ間もない人材紹介会社にて約4年、インターネット、不動産、士業領域のリクルーティングアドバイザーとキャリアアドバイザーを経験。2017年にリブセンスに入社し、当初は「転職会議エージェント」のアドバイザーとして活動。2022年の「転職ドラフトエージェント」立ち上げにも携わる。

順調なキャリアの先に見えた、“もう一段上”への挑戦

──三沢さんは情報系学部卒業後、新卒で自社開発、しかもtoB SaaSを展開する企業に就職されたと伺いました。多くのエンジニアが憧れるファーストキャリアですね。

三沢:当時は正直、自社開発やtoB、SaaSの価値を理解できていたわけではありませんでした。「そもそも自分はちゃんと働けるのか」という不安が大きかったので、大企業からスタートアップまで幅広く応募し、人数が多過ぎず柔軟に働けるイメージを持てた企業を選んだんです。

──環境や社風を重視して選ばれたんですね。入社後はどんな業務を担当されましたか。

三沢:バックエンドエンジニアとして、プロダクト設計から運用・テスト周りなど幅広く経験しました。中でもインフラや基盤の領域に携わることが多く、自社プロダクトの検索部分を別のシステムに切り出すプロジェクトなどに参加しました。期待してもらっていたのか、「急成長人材」として表彰され、入社3年目には新入社員研修の取りまとめも任されました。

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──順調なキャリアに見えますが、転職を検討したのはなぜなのでしょうか。

三沢:「自分はこのまま成長し続けていけるのかな」と、ふと思ったことがきっかけでした。周囲が複数の企業で経験を積んできたシニアエンジニアたちばかりで、「できない自分」を痛感していたんです。チームに入った当初は、自分が何もわからないせいで、他のメンバーを怖いと感じ、泣きながらコーディングしていました。

──ベテランに囲まれながら、必死にくらいついていっていたということですね。

三沢:そんな感じです。その後、チームと業務には慣れていきましたが、それでも「自分だけできていない」という感覚は消えませんでした。たとえば設計に関する議論が行き詰まったとき、他のメンバーは別の職場での経験や知識を生かしてアイデアを出せるのに、私は新しい観点が全く思い浮かばなくて。同じ環境で同じ人たちと働き続けるうちに考えが偏ってきたように感じて、エンジニアとしてさらに成長するには、環境をガラッと変えて新しい経験を積む必要があると思いました。

──さらなるスキルアップを目指したということですね。転職ドラフトには、どのような経緯で登録したのですか。

三沢:転職ドラフトはもともと知っていて、「自分ではわからない市場価値を企業から評価してもらえるのは良いな」と感じていたので、せっかくだから利用してみようと。転職の軸が定まっていなかったこともあり、人と話しながら整理するためにエージェントにも登録しました。

──キャリアアドバイザーの矢崎さんから見た、三沢さんの第一印象は。

矢崎:明るくてコミュニケーション能力が高い方だなと感じましたね。今は単に技術力があるだけでなく、協調性を持って部内外と連携できるエンジニアを求める企業が増えているので、ヒューマンスキルの高さも大きな強みになると思いました。

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──その後の企業選びでは、三沢さんはどんな希望を持っていたんですか。

三沢:引き続き自社開発の企業で、プロダクトがある程度成長している企業をイメージしていました。シード期だと自由に決められる範囲が広過ぎて戸惑ってしまうと思ったので。

複数のエージェントに同じ希望を伝えましたが、矢崎さんが提案してくれる求人がなぜか一番しっくりきましたね。「どうしてここまで好みがわかるんだろう」と思うほどでした(笑)。

矢崎:ひとまず私は三沢さんの希望を「経験豊富なエンジニアを中心に組織がある程度できあがっていて、成功体験を積んでいる企業」だと解釈して、それに合う企業を提案させていただきました。

「自分でやり切った」という主体性が、さらなるチャンスを引き寄せた

──結果的に複数の企業から内定が出たそうですが、ログラスを選んだ理由は。

三沢:開発と営業・CSの距離が近そうだったからです。この関係性が薄いと、開発側はお客様からの声を聞けず、営業・CS側にも意見を伝えにくい。ログラスはテックブログやnoteの発信からも部署間で密にコミュニケーションを取る様子がうかがえ、「この環境ならプロダクトに愛着を持てるはず」と感じました。

それでアプリケーションエンジニアに応募したところ、途中で「基盤エンジニアのポジションはどうですか」と提案されたんです。

──それが龍島さんからのオファーだったということですね。

龍島:アプリケーションエンジニア側の面接官から、「基盤のバックグラウンドを持った候補者さんがいる」と紹介されたんです。

基盤側ではもともと経験5年以上のシニアエンジニアを想定していましたが、三沢さんと話してみて「基盤側でも活躍していただける方だ」と確信しました。

エンジニア歴が短いと、どうしても「優秀なエンジニアの隣で仕事していたんだな」という印象に留まることが多いんですが、三沢さんは難しい意思決定や実装の過程を“自分の言葉”で堂々と語れていました。「自分でプロジェクトをやり切った」という主体性と実力が見えたので、ログラスの基盤領域でも活躍してもらえるはずだと思ったんです。

──三沢さんはそのオファーをどう受け止めましたか。

三沢:評価してもらえて素直にうれしかったですね。もともと基盤に関わりたい気持ちがあったんですが、自分のレベルでは難しいだろうと諦めていたので。

ただ、だからこそ「期待に応えられるかな」という不安も出てきて、矢崎さんに相談しました。

矢崎:それで私からログラスの人事担当者に「過度にハードルを上げないでほしい」とお伝えしました。入社後のギャップが大きいとさらなる転職にもつながりかねないので、ここで期待値をすり合わせることは重要だったと思います。

龍島:私も三沢さんの懸念点がわかったので、それを払拭できるように面談に臨んだのを覚えています。

想像以上に“距離が近い”─ログラスのリアルな現場

──ログラス入社後の第一印象を教えてください。

三沢:部署間の距離が想像以上に近いと感じましたね。たとえば、毎週開催される「熱量を伝える会」の熱量には衝撃を受けました。

龍島:営業やCSがプロダクト開発のメンバーに向けて、「お客様はプロダクトにどのような機能を欲しいと思っているのか」「その機能を実装することでお客様にどのようなメリットがあるのか」をただ熱く語る会です(笑)。

私はログラスの創業3年目に28番目の社員として入社したんですが、当時から「開発も顧客の声を直接聞きにいく」カルチャーが浸透していました。それが約300名規模の大きな組織になった今でも残っているんですよね。

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三沢:あと全社員で交流する「ログラスナイト」というイベントも毎月あり、営業やCSの社員と仲良くなれるのも、ログラスの良いところです。「この機能は顧客にどう使われているのだろう」「このような仕様変更は顧客として許容できるのかな」といった疑問も、気軽に聞けるようになりました。

エンジニアのレベルも高くて、まるで3人いるかのような錯覚を覚えるメンバーが複数名います(笑)。しかもみんな「おせっかい」というか、困っていると助けてくれるんです。

──新しい環境を楽しんでいたようですね。業務面では何に取り組んだのでしょうか。

三沢:最初はアプリケーション基盤のパフォーマンス改善でした。アジャイル開発のフレームワークの一つ「FAST」を初めて経験したんですが、チーム間の動きが見えにくいというスクラムの課題をある程度解消できていて作業を進めやすかったですね。

──龍島さんがメンターとして意識していたことは。

龍島:とにかく期待をかけすぎないように気をつけていました。技術や能力が高くても、社会人経験は3年弱なので、1日1回は必ず話す時間を作ってフォローすることを意識していました。

三沢:毎日その時間をブロックしてくれていたので、「何かあってもそこで話せる」という安心感がありました。しかも龍島さんは、たとえ同じタスクをしていなくても、持ち帰ることなくその場でなんでも答えてくれたので「本当にすごいな」と尊敬しましたね。

龍島:社歴が長いですし、アプリケーション開発側にいたこともあったので、大体の歴史や経緯はわかるんです。三沢さんはその私をうまく使ってくれたということですね(笑)。

「これができたらすごいぞ」自らを鼓舞し、難関を突破

龍島:ただ、問題はその次のプロジェクトで。

──というと?

龍島:入社3、4か月目に、三沢さんにも私と同じくデータ分析基盤のプロジェクトに参画してもらうことになったんです。

ログラスは、経営管理クラウドを中心に「2027年までに20プロダクト展開」を目指しています。各プロダクトを個別に作るのは非効率なので、共通基盤を整備する計画がそれ以前から進んでいたんですが、いよいよ専任の部署を設けて本格的に取り組むことになったということです。

ただ、これがかなりハードで不確実性の高いプロジェクトだったんです。特に設計フェーズは抽象度が高く、私の経験上でも間違いなくトップレベルの難易度でした。リソースを投下している割には大きな進捗が見えづらく、メンバー全員が苦しんでいました。

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──そんな難しいプロジェクトに三沢さんもアサインされたんですね。不安はなかったですか。

三沢:正直、ずっと不安でした。難しいポジションに採用してもらった自覚はあったので、「少しでも早く追いついてバリューを出さないと」と思っていたんですが、新しいプロジェクトは自分が知らない領域も多かったんです。エンジニア経験が豊富で社歴も長い他のメンバーについていけず、「辛いな」「やはり自分にはできないかも」と弱気になったこともありました。

それでも、このプロジェクトは今後のプロダクトの中核。「これに貢献できたらすごいぞ」と思ったんですよね。気持ちが折れそうになる度に、「もう少しだけ踏ん張ってみよう」と自分を奮い立たせて、なんとか前に進んでいきました。

──具体的にはどのように乗り越えたんですか。

三沢:抽象度が高いからこそ、手を動かして頭の中で具体的に落とし込むことを意識しました。タスクを細分化しても着手後に新たな課題が顕在化するなど、結局想定以上に時間がかかってしまうことも多かったんですが、「このように進めようと思っていますが、どうですか」と他のメンバーに壁打ちさせてもらったりして、方向性のズレは防ぐようにしていましたね。

龍島:抽象度の高さを処理しきれず、自信を失ってしまうかもしれないと心配していたんですが、自分なりになんとか咀嚼・解釈して着実に乗り越えていってくれたと感じています。このプロジェクトでの三沢さんの働きぶりは、正直期待以上でした。

「困ったら三沢さんに聞こう」と頼られる存在を目指して

──これからの目標について教えてください。

龍島:前提の状況をお伝えすると、これまではデータ分析基盤の設計フェーズでチーム単位の動きが中心でしたが、ようやく実装フェーズに入り、各エンジニアが責任を持って個々の開発を進められるようになりました。三沢さんにも、本来任せたかった仕事をやっとお願いできるようになってホッとしています。

三沢:今後はオーナーシップを持って、開発に取り組むことがひとまずの目標です。Webアプリケーションエンジニアのメンバーと一緒に動く機会も増えていくので、「困ったら三沢さんに聞こう」と頼られる存在を目指したいなと思っています。

ログラスは、何かやりたいと思って手を挙げれば、他のメンバーがフォロワーシップを発揮してついてきてくれる安心感があって、いろいろなことに挑戦しやすい環境です。slackで何か呟くと、あっという間にあちこちからたくさんコメントがつきますし。そこに後押しされて自分も他のメンバーを引っ張っていけるようになりたいですね。

──担当キャリアアドバイザーとして、三沢さんへメッセージをお願いします。

矢崎:改めてお話を伺い、「経験を積んで成長したい」という目標に対して着実にチャレンジを続けていらっしゃるんだなと感じました。プロダクトの共通基盤をほぼゼロから設計・開発する経験は、積もうと思っても積めるものではありません。試行錯誤を繰り返した分、確実に力になっているはずです。

これからも大変なことや壁にぶつかることはあると思います。また、取り組んでいる最中は成長を感じづらいかもしれませんが、三沢さん自身がおっしゃっていた通り、それを乗り越えれば「ワンステップ」も「ツーステップ」も成長できると思います。ログラスの環境を存分に生かして、これからも頑張ってほしいですね。

──難しいプロジェクトでも諦めずに乗り越えた三沢さん、今後のさらなる成長にも期待が高まります。本日はありがとうございました。

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転職ドラフトの株式会社ログラス 紹介ページはこちら

(取材・文/山田 奈緒美)

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