技術とともにカルチャーフィットもすり合わせる──コドモンの転職ドラフトスカウト活用法

2026-01-27 11:45

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国内トップシェアの子ども施設向け業務支援ツールを展開するコドモン。2021年から転職ドラフトスカウトを利用しており、現在は転職ドラフトスカウト経由で入社したエンジニアが多数活躍しています。

同社の強みは数字が物語っています。候補者閲覧数は転職ドラフトスカウト利用企業平均の約2.5倍、面談承諾率も約1.5倍。この高さが、採用成果に直結しています。なぜここまでの実績を出せるのか。その秘訣を、開発部の採用に携わるEngineering Officeの岡本さん、Engineering Managerの上代さんに聞きました。

株式会社コドモン
開発本部 Engineering Officeチーム マネージャー 岡本 遥(写真左)
2020年11月にエンジニアとしてコドモンに入社。メインプロダクトの開発を経て、2021年からはEngineering Officeチームに所属し、新卒/中途の仲間集めや技術広報、組織のエンゲージメント向上のための施策などを推進。

開発本部 プロダクト開発部 マネージャー 上代 洋平(写真右)
2022年12月にコドモンへエンジニアとして入社。現在は新規事業チームのマネージャーを務める。

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開発部の主体的な関わりが育む“アジャイルな”採用カルチャー

──コドモンさんは、転職ドラフトスカウトでこれまで多くのエンジニア正社員を採用してこられました。採用したみなさんは今、どのように活躍していますか。

岡本:エンジニアとして活躍し続けている社員もいれば、テックリードとしてチームをリードするようになった社員、CRE(カスタマー・リライアビリティ・エンジニアリング)の組織をゼロから立ち上げた社員もいます。

同席している上代も、転職ドラフトスカウト経由で2022年12月に入社しました。エンジニアとしての入社でしたが、2024年夏ごろにEngineering Manager(以下、EM)となり、いまは他のEMたちと共に組織を支える存在になっています。ご入社いただいたみなさん抜きの組織は考えられないほど、組織の中核として活躍してくださっていますね。

──採用した社員が活躍し続けているということは、採用プロセスでの見極めがうまくいっているからこそだと推測します。現在のエンジニア採用体制について教えてください。

岡本:採用体制は各社異なるかと思いますが、コドモンの特徴は人事だけでなく開発部のEngineering Office(以下、EO)とEMも主体的に関わっているのが特徴です。

──EOとは、どのような組織なのでしょうか。

岡本:「開発チームの機動力を上げる」ことをミッションに、組織横断の取り組み推進や課題解決などを行っています。その一つが採用なんです。EOの専任は私一人ですが、EMのメンバーも兼務しており、採用はEMと一緒に進めています。

──具体的な採用プロセスについて教えてください。

岡本:人事部が母集団形成やスカウトを主導している媒体もありますが、転職ドラフトスカウトはレジュメが充実していて、候補者の志向面や技術面が詳しくわかるので、母集団形成やスカウトを開発部が中心となって進めています。

──かなり初期の段階から開発部が関わっているのですね。

岡本:もともと「自分たちの仲間は自分たちで採用したい」と思っていましたし、そうしなければ回しきれなかった事情もありました。当初はエンジニア採用担当が一人だったので、開発部があらゆる媒体のスカウトを一緒に担っていたんです。現在はエンジニア採用担当が三人に増えたので、転職ドラフトスカウト以外の媒体は母集団形成から人事部が中心となって進めています。

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──開発部が採用プロセスに深く関わることで、よかったことや苦労したことはありますか。

岡本:よかったのは、課題解決のアクションの幅が広がってスピードも上がったことですね。たとえば母集団形成に課題がある場合、人事部だけだと媒体の活用度を上げたり媒体を増やしたりといったアプローチが中心ですが、開発部が加われば、テックブログの発信やカンファレンスでのコミュニケーション強化といった技術広報の施策も打てるようになります。

とはいえ、人事部と開発部では採用活動の進め方やそもそものカルチャーの違いもあるので、方針を十分に共有できておらず、苦労したこともあります。エンジニア採用担当の体制が変わったタイミングで進め方を議論し、今の運用方法に行き着くことができました。

転職ドラフトスカウトは、開発部が時間をかける価値がある

──数ある媒体の中でも、転職ドラフトスカウトについては、開発部が母集団形成・スカウトから関わっているというお話でしたが、それはなぜですか。

岡本:レジュメの情報量がとても充実しているからです。転職ドラフトスカウトは、単なる職務経歴の羅列ではなく「どういう課題があり、それにどう対応したか」というストーリーが詳しく書かれています。読み込むことで、その方の強みや、入社後の活躍イメージが湧くことも多く、ここまで入力いただいているのであれば、私たちとしても真摯にどのような環境をご提供できるのか、お伝えしたいと思い判断しました。 

──コドモンさんの候補者閲覧数は、スカウト利用企業平均の約2.5倍とかなり多いですが、開発部でこれだけ多くの候補者を閲覧できているのはなぜなのでしょうか。

岡本:ペアスカウトと時間確保がポイントだと思います。

コドモンでは、多くのエンジニアやEMが転職ドラフトの運用に関わっています。転職ドラフトスカウトで候補者のレジュメ閲覧を実施する日を決め、メンバーを集めて2人ずつのペアを組んでもらい、「初参加・20代」「初参加・30代以上」「既存・20代」「既存・30代以上」といった検索条件を振り分けた上で、画面を一緒に見ながらスカウトしてもらっています。このレジュメ閲覧のために、毎月3時間程度確保しているんです。

──時間を固定化してペアで取り組むとなると、確かに強制力が働きそうですね。ただ、毎月3時間というのはスカウト参加メンバーの負荷にならないのでしょうか。

岡本:実は忙しくなって個人でレジュメを閲覧することにした時期もありました。ただ、モチベーションを維持しきれなかったので、再び時間を固定したんです。

上代:参加する側としても、その決断は良かったなと感じています。仲間集めは事業成長に不可欠のため、絶対にやった方がよいことですから。

面談承諾率は企業平均の約1.5倍。候補者に響く指名文とは

──コドモンさんは、面談承諾率も転職ドラフトスカウト利用企業平均の約1.5倍となっています。自社に合う候補者を見極めているからこそだと推測しますが、どんなことを心がけていますか。

岡本:お互い中長期的に前向きに働けるように、技術面より前に、まずカルチャーフィットを確認するようにしています。具体的には、コドモンの行動指針や、アジャイル開発のXP(エクストリーム・プログラミング)の価値原則に合っているかという点です。特にコドモンではペアプログラミングを実施しているので、チームで働くのが好きそうなエンジニアの方がマッチします。

──レジュメだけでカルチャーフィットについてそこまで深く見極められるものでしょうか。

岡本:「キャリアビジョン」や「キャラクター」の項目を見れば、候補者の仕事に対する姿勢や価値観をイメージできます。

上代:私もレジュメを見るときは、その2項目を重視しています。たとえば、「好きなスタイル」が、「一人で黙々」よりも「みんなでワイワイ」に寄っていると、一緒に働くイメージが湧きますね。

岡本:他の媒体では、人柄や価値観までわかる項目はほぼありません。候補者に会う前から、カルチャー面でのマッチ度合いを把握できるのは、転職ドラフトならではのメリットですね。

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──面談承諾率を上げるには、候補者に響く指名文を書くことも大切かと思いますが、コドモンさんではどのように対応していますか。

岡本:基本的には候補者を見つけてくれたメンバーや、ジョインする可能性が高いチーム、EMだけでなくメンバーからも送付することもあります。その候補者さんに届けたい情報を一番持っているメンバーが送付するようにしてます

上代:指名文には、私たちが候補者に提供できることを必ず書くようにしています。私たちが候補者に求めることだけでなく、「コドモンだから提供できる候補者にとってのメリット」を伝えるのも、大切だと思うんです。

ただ、マニュアルはありません。「育児と両立しているメンバーが多いこと」など、アピールしたい点をまとめているテキストはありますが、参考にする程度ですね。

※候補者のキャリアビジョンから、「提供できる環境」をうまく説明している指名文
{ 候補者ID }さまのレジュメを拝見し、とても魅力的な方だなと感じ、ぜひ一度お話ししたいと思いました。
特に「{ 候補者様の組織設計に関してのキャリアビジョン }」という記載を拝見し、すごく理想的な状態だなと感じ、またそんなチームを一緒に目指していきたいなと感じました!!
私たちはXP(エクストリーム・プログラミング)と言うアジャイル開発の手法を取り入れており、ユーザーの変化に対応しながら価値を届けていくチームを目指しています。
プラクティスの一つにペアプロがあり、基本的にはどのチームでも毎日実践しています。
ペアも頻繁に交代を行っているので、誰かしか知らない知識はなくなり、属人化が少ないチームになっているのではと感じています。また、ペアプロをしていると改善への”勇気”も湧いてくるため、ドキュメント化、自動化、そしてリファクタリングにも前向きに向き合うことができるなと感じます。

コドモンがXPを取り入れている理由という記事に、XP導入の背景やペアプロの効果も紹介していますので、よければご覧下さい!
〜〜記事URL〜〜

※候補者の技術的なご経験・ご志向を踏まえて、コドモンで提供できる環境をお伝えしている指名文
{ 候補者様の技術的なご経験 }という記載を拝見させていただきました。私たちの開発組織では、フロントエンド、サーバーサイド、Web、アプリ、インフラといった、領域ごとに担当するエンジニアを決めるのではなく、チーム全員で開発に必要なところを全て触るという体制をとっております。また、開発はペアプログラミングで行うことを基本としており、得意なところは自分が周りをリードして進め、得意ではないところは、得意な人から知見を得つつ進めることができます。そのため、{  候補者様の技術的な志向 } という{ 候補者ID }さまのご意向と、私たちの環境がマッチするのではと感じました。

──なぜマニュアルを作らないのですか。

上代:1to1のコミュニケーションをしたいからです。

私自身、転職ドラフトスカウトを利用していた時はたくさんの企業から指名をもらいましたが、全部にじっくりと目を通すことが難しくて、「私のレジュメを見ていないな」と感じた企業は自然と候補から外れていきました。テンプレートに当てはめているだけの企業は、なんとなく伝わるんですよね。そして指名文全体から「『キャリアビジョン』や『キャラクター』の項目も含めて、ちゃんと私のレジュメを見てくれたんだ」と伝わった企業が、コドモンだったんです。

その経験から、今は自分が「レジュメを見たとわかってもらえれば、メッセージはちゃんと届く」と信じて丁寧に書いています。一つの指名文を書くのに30分程度かかりますが、やはり思いが伝わるようにしたいんですよね。

転職ドラフトスカウトは入社後ギャップ防止に役立つ媒体

──面談以降の採用プロセスの流れを教えてください。

岡本:カジュアル面談の後、インタビューを複数回行います。コドモンでは、一方的に選考する場ではなく、お互いの理解を深める場だと考えているので、あえて「面接」ではなく「インタビュー」と呼んでいます。

この段階でも、まずカルチャーフィットを確認する流れは変わりません。先ほどお伝えしたように、転職ドラフトスカウトのレジュメは「キャリアビジョン」や「キャラクター」項目があるので、インタビューでの見送りは比較的少ないですが、そういった項目がない他の媒体では、インタビューでのすりあわせがより必要になってくるんです。

──インタビューの結果、カルチャーフィットしないという判断に至るのはどのようなケースですか。

上代:チームでコミュニケーションを取りながら自走する組織を目指しているので、自分で管理したい思いが強すぎる方や、逆に受動的なスタイルの方は、カルチャーフィットしない可能性が高いです。

岡本:それが「候補者がコドモンのカルチャーに合わない」事例だとすると、逆に「コドモンが候補者の求めるカルチャーに合わない」ケースもあります。

たとえば、コドモン開発チームでは「全員が、必要に応じて越境しながら主体的に動く」ことを大事にしているので、役割が決まっていたほうが働きやすい方には向いていません。また、成熟したメインプロダクトの運用にかける時間も多いため、ゼロイチの開発だけをしたい方にとっても最適な環境とはいえない。10年前から開発しているメインプロダクトにおける技術的な課題など、“技術的負債”を解消するには、新規開発とは違う能力やモチベーションが必要です。すでに動いているプロダクトや機能を尊重しつつも、そこにある複雑な課題を解消していくことにワクワクしていただける方はとてもフィットすると感じます。

──“マイナス”の側面も候補者に伝えていらっしゃるのですね。

岡本:転職は候補者の人生において大切な意思決定ですし、良い面も悪い面も把握した上で判断していただきたいんです。それが入社後のギャップの少なさにもつながりますから。

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あと、カジュアル面談やインタビューに、実際一緒に働くことになるマネージャーやメンバーが参加していることで、入社後のギャップを抑えられている側面もあります。「このような人たちとなら、楽しくペアプログラミングできそうだ」と思って入社してくださる方は多いですね。

上代:私も、特に2次インタビューを担当してくれたEMメンバーに惹かれて入社したんです。

そのメンバーには、入社後も助けられました。EMになって3ヶ月ほど経ったとき、何もできずに無力感に襲われて「続けられる自信がない」と打ち明けたら、「EMになったばかりだと、そういう時期もあると思いますよ」と客観的に意見をくれたんです。そのおかげでもう少し頑張ろうと思い、今でもEMとして働けています。

エンジニア採用の“覚悟”の持ち方

──コドモンさんが組織全体で採用に取り組まれているのがよくわかりました。とはいえ、そのような体制を整備すること自体が難しいと思います。何か工夫できることなどはありますか。

岡本:まずは“環境を整える”ことが大切だと思います。コドモンでは、採用に関わる数字を開発部の目標に入れ、目標達成に向けて開発部としてどんなアクションをとれるかを考えるなど、主体的に動ける環境を作っています。

同時に必要なのが、内発的なモチベーションの醸成です。開発部では、入社3ヶ月目のタイミングで採用オリエンテーションを実施し、採用の流れや大切にしている価値観などを共有します。その後、自分のチームに入る可能性のある候補者については、カジュアル面談やインタビューに参加してもらい、採用を“自分ごと化”していってもらっているんです。

──しかし、採用に関わるメンバーが多いほど、選考基準を統一するのが難しくなりませんか?

上代:だからこそ、どのフェーズでも一人ではなく複数名で取り組むことを意識しています。ペアスカウトがまさにその一例です。一人でレジュメを見ていると、「この候補者を選考から外して本当にいいのか」と不安になることもありますが、二人なら勇気のある決断ができます。

カジュアル面談も採用担当と開発部のメンバーが一人ずつ、インタビューも開発部二人で臨むので、互いに考えをすり合わせることができます。私自身、経験のあるEMメンバーとインタビューに参加する中で基準を掴んでいきました。

岡本:勇気を持てたり、考えをすり合わせることができたりといった点は、ペアプログラミングの良さと一緒ですよね。

あと、最終フェーズまで残った候補者の方については、内定可否にかかわらず、選考に関わった全員で振り返りをしています。内定承諾となった場合は「どの選考プロセスで意向度を高めることができたか」、内定に至らなかった場合は「もっと早くすり合わせられなかったか」などを話し合い、徐々に基準を揃えられているのではないかと思います。

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──最後に、エンジニア採用に取り組む企業に向けてメッセージをお願いします。

上代:エンジニアが採用に単に関わるのではなく、主体的に取り組むことが大切だと思います。候補者は選考プロセスで技術的な話ができることを期待していますし、それがわかる人に評価してもらいたいと考えているはず。だからこそエンジニアが出てお伝えすることで、弊社の理解を深めていただいたり、安心感が生まれます。その点、組織を牽引するEMがEOに入り、採用に積極的に取り組む体制はメリットが大きいと感じますね。

岡本:確かに、EMの採用モチベーションが高ければ、メンバーにも伝播しやすいですよね。EMだけだと担当チームに偏った決断を下しかねませんが、EOが組織全体の視点で採用を考えられるのも利点です。

とはいえ、やはり覚悟は持つべきだと思います。エンジニア採用の課題を解決する“特効薬”などないので、関わる全員が覚悟を持って、課題に直面するたびに解決に奔走する。そのサイクルを地道に繰り返すことこそが、一番大切なのではないでしょうか。特に転職ドラフトスカウトは、時間をかけた分だけちゃんと効果が出る媒体ですから。

──採用実績の裏側にある本気の覚悟と、それを持つための工夫を学びました。本日はエンジニア採用の参考になるお話をありがとうございました。

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(取材・文 / 山田奈緒美)

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