【令和元年の注目エディタは!?】決定版!2019年の人気エディタランキング

2020-02-06 08:00

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今年もみなさまお待ちかね!人気エディタランキングの季節がやってまいりました。

昨年お届けしたエディタ記事(2018年登録ユーザーの集計)はVimを抜いて Visual Studio Codeが1位を奪取した のが記憶に新しいところ。果たして令和元年で最も人気を博したのは、どのエディタなのでしょうか?

2019年のNo.1人気エディタはこれ!

転職ドラフトに登録したユーザーの使用エディタをグラフにしてみたところ、このような結果になりました。

2019年登録者の使用エディタ
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※ etcはTeraPad, Xcode, EmEditor, Brackets, notepad, CotEditor, notepad++ などが1% - 0.2%あたりで続いており、etc全体の半分強は無効票です。

Visual Studio CodeがダブルスコアでVimを抜いていることが特長的ですね。実はデータを取り始めた2016年から、Visual Studio Code はものすごい勢いでユーザー数を伸ばしています。

使用エディタの推移
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過去4年間の推移をこうして比較してみると、他のエディタの順位に変動はないものの、青色の線のVimが年々順位を下げる一方で赤色の線の Visual Studio Codeが順位を上げている ことが分かります。

Visual Studio Codeはどうしてこんなに人気なの?

ここまで高い人気のVisual Studio Code。「 ヤングなエンジニア層から支持されているからでしょ? 」と思いがちですよね。そこで、 年代ごとのエディタ使用状況 を見てみました。

なお、転職ドラフトでは29歳以下をヤング、40歳以上をアダルトとしています(あくまで「仮に」です)。参照はこちら

  20代 30代 40代
Visual Studio Code 38.2% 30.1% 21.7%
Vim 14.7% 17.6% 14.8%
Atom 10.4% 7.6% 6.3%
サクラエディタ 8.4% 11.0% 9.7%
JetBrains系IDE 7.3% 7.4% 5.4%
Sublime Text 4.3% 4.9% 2.0%
Emacs 2.9% 3.5% 6.3%
秀丸 0.8% 2.5% 8.5%
vi 0.2% 0.8% 4.3%
etc 12.8% 14.6% 21.1%

Visual Studio Codeが幅広い年齢層から人気を集めている ことが分かります。どうしてここまでVisual Studio Codeはユーザーを伸ばしているのでしょうか?

人気の秘密を探るべく、Visual Studio Codeを普段からよく使用しているヤングなエンジニアに話を聞いてみたところ、こんな応えが返ってきました。

ヤングなエンジニアに聞いた
「Visual Studio Codeのココがすばらしい!」

・GitHubと同期しやすいので、社外でも職場と同じ環境を作りやすいのがいいですよね。自宅でリモート作業するのにぴったりです。
・複数人でコードを編集できる機能、いつも使ってます!
・そして何より、動作が軽いのが魅力ですよね。軽い作業はVisual Studio Codeで、それ以外の作業はJetBrains系IDEを使っています。

一方で、現在Vimを使用しているアダルトなエンジニアも「 正直、Visual Studio Codeに乗り換えようかな…? 」という誘惑があるとのこと。

アダルトなVimユーザーに聞いた
「Visual Studio Codeのココが気になる!」

・プラグイン機能がたくさんあるのは、正直気になります。
・どうやらVim仕様のキーバインドもあるし、やっぱり乗り換えるならVisual Studio Codeですかね?

実は、VimからVisual Studio Codeに乗り換える人、Vimと平行してVisual Studio Codeを使用している人は少なくないようです。事実今年のデータでは、 VimとVisual Codeを同時使用している方 が散見されました。なお、複数入力されている方はそれぞれに1票ずつ加算しています。

ちなみに最近では、こんな記事も話題になりましたね。

Vim やめます

実は「審査通過率&指名獲得率が高いエディタ」があった!

ここまで人気エディタの推移を見てきましたが「 審査が通りやすかったり、指名を獲得しやすいエディタ 」が気になりますよね。そこで、 エディタごとの審査通過率や指名獲得率 を見てみたところ、思わぬ結果が出てきました。

  登録からの審査通過率 審査通過からの指名獲得率
JetBrains系IDE 30% 77%
Emacs 20% 66%
Vim 19% 74%
Visual Studio Code 19% 73%
vi 13% 57%
Sublime Text 11% 55%
秀丸 9% 25%
Atom 9% 66%
サクラエディタ 3% 43%
etc 6% 80%

ご覧の通り、 JetBrains系IDE が「 登録からの審査通過率 」と「 審査通過からの指名獲得率 」ともに最も高いんです。(etcは除く)

JetBrains系IDEの高い審査通過率と指名獲得率について、何か理由があるのではないかと考えエンジニアにヒアリングをしたところ、JetBrains系IDEは有償なので、ユーザーの中には「生産性を高めるためにマウスやキーボードと同様にエディタにも投資をする」と考えている人も少なくないことが分かりました。

JetBrains系IDEユーザーは生産性向上のために高い投資を惜しまないような 「意識の高いエンジニア」が多い と考えると、レジュメの質も高く審査通過率や指名獲得率も高いと結論付けられます。

また、会社の補助金を利用してJetBrains系IDEを使っているというエンジニアもいますよね。技術投資に積極的な職場で活躍しているエンジニアは、 自ずと高いアンテナを張りながらインプットもアウトプットもしている 傾向にあるのかもしれません。そう考えると、審査通過率も指名獲得率も自然と高くなることもうなづけます。

審査通過率や指名通過率に若干の差異が見られるものの、転職ドラフトは利用エディタによって人の能力に優劣があるとは考えておりません。また宗教戦争は望んでおりません。

【おまけ】それでもやっぱりVimが好き

2019年のエディタ記事を書くために様々なエディタユーザーの話を聞いてみたところ、Vimユーザーは他と違った熱量でエディタを語っていることに気が付きました。「 どうしてVimユーザーは、こんなにVimに特別な想いを持ってるんだろう…? 」と不思議に思ったので、Vimの勉強会などの Vim活を企画しているエンジニアにインタビュー を決行!色々とディープなVim話を聞かせていただきました。

※ここから先はVimの話が中心になるので、興味がない方は読み飛ばしてもOKです。

まずは、どんなことがきっかけで、Vimmerにあこがれたのでしょうか?

やっぱりVimを使いこなせる人は、カッコよく見えるものなんです。Vimを使っているディスプレイに移る文字列やカーソルの動き、キータッチの音…、なんとも痺れますよねぇ~!

なるほどなるほど… Vimを使いこなせる=カッコいい なんですね。そんな憧れのVimmerになるために、今までどんな努力を積んできたのでしょうか?

Vimの勉強会に参加したり仲間と集まってgirls.vimなどのVim活をしています。ちなみにVim活では、VimGolf(所定のテキストをどれだけ少ないキーストローク数で編集できるかを競うゲーム)をして遊ぶのが楽しいです。

かなり積極的に Vim活 をしているご様子。その他にも、書籍「実践Vim 思考のスピードで編集しよう!」を片手にVimを学んだという声もちらほら聞きました。そして、Vimを勉強したりVim活をしたりするなかで、こんな 成功体験 もあったそうです。

「vim-yasetai」というレコーディングダイエットのVimプラグインを自作しました。時おり「Vimで痩せるぞ!」とウザいリマインドが流れる仕様になっています。こんなプラグインを作ったことで、VimConf 2019に登壇できたのはラッキーですね。

自作のプラグインを引っ提げて国際的なカンファレンスで登壇するなんて、 Vimを愛するエンジニアの行動力はすごい ですね!そんな熱いVimmerにとって「 Vimとは何か 」を語ってもらいました。

Vimは私にとって、Nintendo Switchのようなおもちゃ。というのも、Vimはいくらやっても疲れてしまうことはなく、それどころか楽しくなってしまうんです。ちなみに、プライベートで使っているPCのキーボードは、全てVim仕様にしています。Vimが身体にもディバイスにも染み付いているという感じですね。

すごい!ここまで生活の全てになってしまったら、やっぱり Vimは離れがたい存在 になりますね。

この他にも「新卒で入社した会社ではVimを使っていたので、惰性で使っている」というご意見も。使い始めた当時は「 なんてピーキー(制御不能)なんだ! 」と嘆くほど手に負えなかったVimを、 10年経った今でも使い続けている 様子から、知らずしらずのうちに深い愛着を持っていることが伺い知れました。

自己投資の意味を込めて有料のJetBrains系IDEを使うエンジニア、Vimを使いこなすために自己研鑽を積むエンジニア。いずれも、自分が成長するために労力を惜しまない前向きな姿勢は「エンジニアの鏡」そのものです。

いやはや、エディタ談義は尽きませんね。2020年はどんなエディタが人気を集めるのでしょうか?各種エディタの今後の動向に目が離せません。

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