年収1000万円のエンジニアってどんな人?転職ドラフトのデータから秘密に迫る!

2021-07-29 11:00

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全指名のうち約5%ほどしかない提示年収1000万円以上の指名。
どんな人が指名されているのか気になりますよね。

ということで、この記事では年収1000万円以上の指名をもらったユーザーと年収500万円以下の指名ユーザーを比較しながら、高年収指名ユーザーの特徴について調べてみました!

調査対象
2019年1月1日〜2021年7月20日までの転職ドラフトにおいて、「年収1000万円以上で指名されたユーザー」 と「年収500万円以下で指名されたユーザー」

複数プロジェクトの記入で判断材料を増やすことがポイント

文字数 年収1000万円以上で指名 年収500万円以下で指名
~2000字 31.3% 21.7%
2001字~4000字 35.8% 41.4%
4001字~6000字 17.0% 23.3%
6001字~8000字 8.0% 10.0%
8001字~10000字 0.6% 2.3%
10001字~ 7.4% 1.4%

まずは、レジュメ(以後、職務経歴書)の文字数について見てみましょう。

提示年収に関わらず4000字以下の方が60%以上という結果ですが、上の表で目を引くのが10000字以上の部分。
原稿用紙25枚分と言い換えると「そんなに書くことあるかな?」と思ってしまいますね。
高額で指名される方はさまざまなプロジェクトに参加していることが多いため、自然と文字数が増えるのかもしれません。

しかし、単純に文字数が多ければいいわけではありません。

職務経歴書のポイントは、 自分の経験をしっかり棚卸して、関わったプロジェクトはなるべく漏らさずに書く ことです。
1つのプロジェクトについて詳しく書くことも大切ですが、複数のプロジェクトについて多方面から見ることができれば、企業担当者も判断しやすく、より指名されやすくなります。

もちろん、一番大事なのは文字数やプロジェクト数ではなくその中身です。
どんな内容を書いたらいいのかは、以下のポイントを参考にしてみてください。

  1. これまで成し遂げたことをドヤる
  2. 「なぜ」その方法を選んだのかを書く
  3. 失敗談であっても書く(その失敗から学んだことがプラス評価になることも)
  4. これまで出したアウトプットは残さず書く
  5. アピールできることはなんでも書く
  6. 「何をやりたいのか」具体的に書く

さらに詳しいことが知りたい方は、以下の記事を読んでみるのがオススメです。

勘違いしてたかも?エンジニアの実力が伝わる職務経歴書の書き方6選
こんな書き方は◯◯だ!ITエンジニアの職務経歴書アンチパターン(転職ドラフト審査チームの悩み)

年収1000万円以上で指名される人はアウトプット率100%

アウトプット 年収1000万円以上で指名 年収500万円以下で指名
GitHub/Qiitaなし 0.0% 3.7%
Qiitaあり 100.0% 96.2%
GitHubあり 100.0% 96.2%
SlideShare/Speaker Deckあり 84.7% 63.2%

「アウトプットの有無は指名に影響するのか」というのは愚問かもしれません。

上の表をみても分かる通り、提示年収1000万円以上の方はGitHubとQiitaのアカウント記載率は100%。提示年収500万円以下の方もほとんどの方が記載しています。

差が顕著なのは、SlideShareやSpeaker Deck。20ポイント以上の差が出ています。

勉強会などで登壇した際のスライド をアップしている方が多く、内容のユニークさや技術の高さが伝わることで、評価の加点要素となることがあります。

また、 LTで使用した開発メンバー紹介などのスライド をアップしている方もいました。どんなメンバー構成のチームでどんな役割を担っていたかが伝わりやすくなるので、企業にとって一緒に働くイメージがわきやすいでしょう。

社外に出してOKな内容であれば、こういったサービスに仕事や社外活動の記録を残しておくことで、より企業に実力を伝えやすくなります。

ワークスタイルで差が出る?

ワークスタイル 年収1000万円以上で指名 年収500万円以下で指名
一人で黙々 2.3% 2.0%
どちらかといえば、一人で黙々 19.3% 25.8%
どちらでもない 36.9% 35.5%
どちらかといえば、みんなでワイワイ 34.7% 29.4%
みんなでワイワイ 6.8% 7.2%

続いて好きなワークスタイルを、スライドバー形式で5段階から選んでもらった結果を見てみましょう。

ワークスタイルにはそれほど大きな差は見られませんでしたが、提示年収1000万円以上の方はみんなでワイワイ仕事をするのが好きな方が比較的多いようです。

全体的に見てもみんなでワイワイの傾向が強いのは、少し意外でした。
集中するときと周囲と話し合いながら仕事を進めるときで、メリハリを持ちたい方が多めなのかもしれません。

エンジニアの仕事は一人では行き詰まってしまうこともあるので、相談しあえる環境は大事にしたいですね。

スペシャリストかゼネラリストか

スキルタイプ 年収1000万円以上で指名 年収500万円以下で指名
ゼネラリスト 12.5% 9.7%
どちらかといえば、ゼネラリスト 33.5% 36.9%
どちらでもない 18.2% 24.7%
どちらかといえば、スペシャリスト 29.5% 24.5%
スペシャリスト 6.3% 4.3%

自分がゼネラリストかスペシャリストかを5段階で選んでもらった結果も見てみましょう。

エンジニアの方は全体的にゼネラリストを選ぶ方が多めでした。
レジュメなどを見ていると、 「プロダクト企画をやりたい」という方が多い 印象を受けます。

1000万円以上の方は、どちらでもないの割合がやや少ないという特徴が見られました。
自分の特性をきちんと理解しているからこそ、能力が発揮できているという方が多いのかもしれません。

最も差が顕著だった好きな企業規模

好きな企業規模 年収1000万円以上で指名 年収500万円以下で指名
企業規模が小さい 0.6% 3.1%
やや、企業規模が小さい 4.0% 24.9%
どちらでもない 36.2% 60.4%
やや、企業規模が大きい 48.3% 11.2%
企業規模が大きい 10.9% 0.2%

今回の比較で一番大きな差が出たのが、好きな企業規模の部分でした。

年収1000万円以上で指名された方は、規模の大きい会社を好む方が圧倒的に多い という結果!

実は年収800万円以上の指名でも見てみたのですが、その場合は年収500万円以下の指名とほぼ変わらない結果だったので、200万円の間に何どんな違いがあるのか気になるところ。

そのヒントとなりそうなデータを、好きな文化に発見しました!

さっそく見てみましょう。

好きな文化は?

年収1000万円以上で指名

好きな文化 割合
リモートワークOK 10.09%
情報発信に前向き 9.33%
自社開発 6.42%
副業OK 4.89%
裁量労働制 4.74%
新規事業に挑戦的 3.98%
子育てに理解 3.21%
服装自由 3.06%
開発マシンを選べる 3.06%
海外展開 3.06%
フレックスタイム 2.75%
技術的負債返済に理解 2.60%
勉強会参加推奨 2.60%
多様なエンジニアのキャリアのルートが有る 2.45%
エンジニアの採用をエンジニアも行う 2.45%

※太字は提示年収1000万円以上の方のみランクインしたもの

年収500万円以下で指名

好きな文化 割合
自社開発 7.44%
リモートワークOK 7.31%
情報発信に前向き 6.33%
服装自由 6.02%
フレックスタイム 5.53%
社内勉強会が盛ん 4.67%
多様なエンジニアのキャリアのルートが有る 4.18%
技術的負債返済に理解 4.18%
副業OK 3.69%
技術書購入支援 3.50%
新規事業に挑戦的 2.52%
勉強会参加推奨 2.52%
エンジニアの評価をエンジニアも行う 2.46%
残業30h以内 2.34%
音楽聞いてOK 2.34%

好む文化については、それぞれのトップ15までをピックアップしました。
場所や時間、服装など働く上での自由度の高さや自社開発であることは、どちらの年収帯でも重視されています。

提示年収1000万円以上の方は、仕事に裁量があることや開発マシンを選べることなど、 自分の仕事スタイルを大切にしている 印象があります。

また、 年収が高くなればなるほど、「子育てに理解」の順位が上がってくる のも特徴の一つです。提示年収500万円以下ではランク外、提示年収800万円以上では11位、提示年収1000万円以上では7位までランクを上げています。

子育て支援などの福利厚生は、どうしても規模の大きい企業のほうが充実しやすい傾向があるため、先ほどの好きな企業規模で大きな差がついたのかもしれませんね。

その他にも、海外進出や採用についての文化も選ばれているなど、自分のことだけでなく 企業のあり方などより広い視野を持って考えている 方が多いようです。

職種やスキルは?

最後に、スキルや職種についても少し調べてみました。(こちらは複数選択可)

提示年収1000万円以上の方に多かったのは、やはりマネージャー職などの経験です。

今回一番差が大きかったのは SRE でした。なんと提示年収500万円以下の方とは4倍以上の差が!
【検証】転職ドラフトを使うとエンジニアの年収はどのくらい上がるのか?」でも年収の上がり幅が一番大きかったSRE。やはりインフラの構築・運用経験などが評価されやすいようです。

スキルでは、 BigQueryKubernetes が提示年収500万円以下の方に2〜3倍の差をつけています。BigQueryなどの機械学習やデータエンジニアリング系のスキルセット、Kubernetesによるマイクロサービスよりの開発経験が評価されやすい傾向があるようです。

ただし、提示年収1000万円以上の方は比較的スキルが分散する傾向があるので、 年収に影響するのはスキルの種類よりスキルごとの熟練度 と言えるでしょう。

全体的な流れとしては、2017年に圧倒的だったRubyは少し落ち着いてきて、今はAWSの割合が増えてきています。
エンジニア界隈の時代の流れは本当に早いですね。

まとめ

いかがでしたか。
納得の結果もあれば、意外に感じるものもあったのではないでしょうか。

もちろん、今回の結果はあくまで傾向であり、今回の結果とは正反対の方が年収1000万円以上の指名をもらうこともあるでしょう。

転職ドラフトのアカウントを作れば、これまでの参加者全員の指名年収を見ることができるので、ご興味のある方はぜひ登録だけでもしてみてください。

「今の自分の実力だったら、どんな年収が提示されるのか気になる」という方は、転職ドラフトに参加してみてくださいね!

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