「転職ドラフトに参加したいけど、いっしょに働くエンジニアに知られたくないな」
「所属している会社が転職ドラフトを使っているんだけど、自分のレジュメを、自社の採用担当者が見ることになったらどうしよう」
転職ドラフトに参加するかどうか迷っているエンジニアから、このような不安の声をいただきます。
今回はそんな不安や悩みを抱える転職ドラフト初心者の方が、少しでも安心して転職ドラフトを活用していただけるように、上手な活用方法をまとめました。
安心して使用するためのTips
1.指名禁止企業を設定する
転職ドラフトのレジュメには、指名禁止企業を設定できる機能があります。
機能の名称としては「指名禁止企業」とありますが、実際にはこの設定で指名禁止企業に登録された企業には、あなたのレジュメのうち「全体公開」の情報のみが表示されるようになります。ここで設定することで後述の「全体公開」以外の情報は企業に見えなくなるのでご安心ください。
指名禁止企業の設定方法はRESUMEの「基本プロフィール」の項目にて、
「指名禁止企業ワード」を設定することで指名されたくない企業を設定できます。
必ず「指名禁止される企業を確認する」を押して確認をしてください。
「指名禁止企業ワード」は最大10件まで設定できます。現在所属している企業だけでなく、お取引先、過去に在籍していた企業、すでに他の採用チャネルで接触したことのある企業など「今は積極的に指名を受け取りたくない」「レジュメの詳細が見えてしまうことが心配」という企業を登録することが可能です。
2.全体公開の項目に気をつける
「指名禁止企業」の設定が完了したら「全体公開」の情報について確認をしましょう。
転職ドラフトのレジュメには項目ごとに「全体公開」と「限定公開」の設定があります。
地球のアイコンがついている項目は「全体公開」です。
これらの「全体公開」の項目には、個人が特定できる情報を記載しないように気をつけましょう。
3.アイコンをSNSと同じにしない
「全体公開」の項目のうち、アイコン画像は特に見落としがちなポイントです。
テキストよりも画像は、あなたであることを直感的に伝えることがあります。
あなたのSNSのアイコンをよく知る人が、同じ画像を用いられたレジュメをみた場合、、レジュメの内容、その画像に見覚えのあるSNSアカウントがその方には関連づけて想起されることとなります。
どんな画像を設定すると、誰にどんなことが伝わりそうか、しっかり考えた上で画像の設定を行ってください。
4.年収評価シートの公開設定を確認する
転職ドラフトのレジュメの「年収評価シート」は各プロジェクトごとに「全体公開」をON/OFFの設定ができます。
■公開設定がOFFのとき
■公開設定がONのとき
こちらがONになっているプロジェクトが1点でもあるユーザーは
「年収評価シートが公開」のユーザー一覧
で確認することができます。
年収評価シートは、ほかのエンジニアにとって大変参考になる情報のため、積極的に公開していただけるとエンジニア転職市場全体にとっては大きな価値があります。
一方で、こちらに個人が特定できる情報など、公開することでリスクがある情報を不用意に記載したまま「全体公開」をONにしないよう、くれぐれもご注意ください。
ユーザー情報の取り扱いルールを知ろう
ご自身で「全体公開」に設定をしている情報以外のレジュメの内容は、下記の場合のみ公開設定となります。
■会員登録ユーザー
転職ドラフトの会員のみ「他のユーザーの指名年収」の閲覧が可能です。「全体公開」に設定していないレジュメの情報は会員登録の有無に関わらず公開されません。
会員登録後、ログインして閲覧できるようになるのは「○○級」ではない、指名年収の表示のみです。
■企業の採用担当
転職ドラフトに指名する側の企業として参加した採用担当者はその企業が参加登録している開催回に参加登録しているユーザーの「レジュメの内容をすべて」を閲覧できます。(前述の指名禁止企業に設定した企業は除く)
ただし、転職ドラフトに参加する全ての企業に対して「ユーザー情報の取り扱いに関するルール」を定めています。
ユーザー情報の取り扱いに関するルール
- 転職ドラフトのレジュメに記載された情報をもとに、指名を承諾していないユーザーに別の手法による連絡(SNS・メールや知人経由での連絡等)を行うことは違反となります
【例】
・レジュメに登録されているGitHubアカウントに載っているTwitterアカウントに直接連絡する
・該当のユーザーと同僚だった社員から声をかけてもらう - ユーザーが転職ドラフトを利用していることなどの情報を共通の知人など第三者に話すことは重大な違反です。細心の注意をはらい情報を取り扱ってください。
たとえば、面談承諾をしていないのに「転職ドラフトに参加しているのをみました!面談しませんか?」と企業の採用担当者から連絡が届いたり、知人のエンジニアとの会話の際に「俺、採用もやってんだけど、こないだのドラフト出てたよね?転職すんの?」などの話題が振られることは本来あってはならないことで、重大な違反となります。
安心して参加できるプラットフォームにするため、企業にルールとしてこのように課しており、運営としても対策や検知体制を整えています。
万一、このようなことがあった場合は、運営にご一報ください。また、直接声がかかったわけではなくとも、指名禁止企業に設定しているのにもしかしたら情報が見られているのでは?と感じたり不安に思うことがあれば、同様にご一報ください。
参加をオープンにするかどうかはあなた次第
転職ドラフトへ参加することって、皆さんは隠していますか?
「転職ドラフトへ参加していることが周囲に伝わると、転職を考えていると思われそうだからあまり知られたくないな」という方も多いのは確かです。転職意向を含めた個人情報は、慎重に取り扱うべき情報であることは間違いありません。
しかしながら、運営としてはぜひオープンにすることも選択肢に入れていただきたいと考えます。
転職ドラフトは転職したいときにだけ参加するのではなく、自身のキャリアの道しるべとして、転職の意思が固まっていないときにも活用できるサービスだからです。
私たちはより多くのエンジニアに転職ドラフトを”自分の市場価値を知るきっかけ”として活用してほしい と願っています。市場価値を知ることはその先に必ずしも転職することを考えるものではなく、現職でのスキルの磨き方やキャリアをどう積んで行くかのヒントにもなると思っているからです。
そして、スキルやキャリアの話は他の人の考えを聞いてみると、発見があるもの。転職ドラフトへ参加していることをオープンにしてみることで、今後のキャリアやスキルアップについて同僚やお友達のエンジニアと話すきっかけにしてもらえると嬉しいです。
オープンに活用したい場合の文例集
転職ドラフトへの参加を特に隠す必要がない場合は、こんな風に堂々と周囲に伝えてみて!いう参考文例を作成してみました。
パターンA
「いまの自分の市場価値を少し視野を広げて定量的に知りたいので参加しました。もし指名が得られた場合は、マネージャーのXXさんに指名の結果を共有して、今後伸ばしたいスキルやキャリアプランについて1on1で具体的に話し合う材料にしたいと考えています!」
パターンB
「現行の当社の給与や評価に関する人事制度が、エンジニア市場と乖離がないのか、気になったので参加しました。もし指名が得られた場合には、人事の皆さんに結果を共有しますので、今後の人事制度の見直しに役立てていただけたら幸いです!」
上司や人事にとっても、社内のエンジニアの市場価値がわかることは、今後の組織運営に役立てる材料となります。このような伝え方をすることで、現職の上司や人事にとっても転職ドラフトがポジティブな印象に映るのではないか?と考えます。
もし、このように申し出ても「参加しないで欲しい」という場合は、エンジニア本人が自らの手で希望するキャリア形成を行うことが難しい組織かもしれません。
そのまま転職ドラフトの参加を見送るべきか、本気で転職を決断するべきか判断してみてはいかがでしょうか?
まとめ
Twitter上には転職意欲が高くなくとも「市場価値を知るために参加した」ことを堂々と公言するエンジニアの声も数多くみられます。
今は転職するつもりはないけど、自分の市場価値を知りたいので早速転職ドラフトのレジュメを書いて審査に出してみた。
— 吉田航 (@_w_yoshida) 2020年9月10日
みなさんもぜひ参加して盛り上げていきましょー!
ゴール定まった、「強い」エンジニアになる事だ。指標は転職ドラフトの提示年収にしてみる。年収の相場感がわからないから、その辺は後から調整だな
— しんじ (@shinji2055) 2020年10月11日
転職ドラフトでは「転職ドラフトの結果を給与交渉に使って頂いてOK」という公式見解も出しています。
転職の経験があまりないときは「転職ドラフトは転職するときに参加するもの」という考えに囚われて「もし転職ドラフトに参加してバレたらどうしよう」という不安が必要以上に大きくなるかもしれません。
情報の公開範囲を認識して、必要な対策を行うことで、あなたが少しでも安心して参加していただけたらうれしいです。
転職したいときに限らず、もっとオープンに堂々と転職ドラフトに参加することで、実力が正当に評価されるエンジニアがひとりでも増えることが、私たち転職ドラフト運営の願いです。