2000万MAUを目前に控え、国内最大級の実名グルメサービスに成長した「Retty」を運営するRetty株式会社。2020年に世界20カ国展開・1億ユーザーに到達することを目指して、今年はいよいよ海外展開元年、3-5カ国でサービスをリリースする計画だ。今、Rettyに優秀なエンジニアがぞくぞくと集結している。CTOの樽石氏もGoogle・楽天を経てRettyに参画した一人だ。今回はCTO樽石氏に、優秀なエンジニアがRettyに集まる理由と、転職ドラフトでどんなエンジニアに会いたいかをうかがった。
Rettyのエンジニアは”少数精鋭”。レベルの高い環境
Q.Rettyのエンジニアは、どのような方が多いのですか
一言で言うと“少数精鋭”です。現在約2000万MAUのサービスをエンジニア約15名で対応しています。大手企業出身や、受託や常駐などで大手企業の案件に携わっていた方が多いですね。例を挙げると、楽天やNEC、ソニーに常駐でXperiaの端末上のファームウェアや標準搭載アプリを作っていた者などです。
Q.大手のサービス経験がある方が多いのですね。具体的にどんな方が活躍されているのですか
二名ご紹介しますね。一人目は、機械学習や自然言語処理のエキスパートです。彼は前職は受託案件のソフトハウスにいました。RFCの資料を読みあさったり、RFCで話すサーバーを自作したりするのが趣味で、入社前から機械学習関連のコーディング能力が高かったです。彼は現在、自然言語処理を担当していて、当社の口コミを分析して新しい価値を次々と生み出しています。例えば、Rettyで投稿された口コミに含まれるキーワードを分析し、各お店の特徴を割り出してタグ付けする、などですね。
Q.かなり優秀な方ですね。もう一人はどのような方ですか
もう一人は楽天から来た若手20代の方です。彼はRettyに来てからアプリリニューアルをガンガン推進し、今はRettyのグローバルアプリのAPIのリニューアルやDBの再設計を、全部一人でやっています。この二人のようなレベルのエンジニアが、Rettyにはたくさんいますね。
Q.まさに少数精鋭ですね。二人はどのような経緯でRettyに入社されたのですか
最初にご紹介したエンジニアは、受託ではなく直接ユーザーに自分の関わったサービスを提供したいと思いRettyに入社しました。もう一人の楽天出身の若手の方は、配属された部署が自分のカルチャーに合わないというのが転職理由でした。Rettyに来て、自分のやりたかった開発を思いっきりしています。
RettyはITの進化の過程を全て経験できる。エンジニアが最も成長できる環境
Q.優秀なエンジニアの方々が、他社ではなくRettyを選んだ理由は何でしょうか
一番多いのは、エンジニアとしての成長を考え、大規模かつ成長中のサービスで幅広く業務をやりたいという理由ですね。大手企業だとサービスの一部しか担当できないケースが多くあります。例えば、サイトのメンテナンスだけ、サービスのリニューアルだけとか。その結果、「エンジニアとしての成長が止まっているのでは」と思う方が少なくありません。
次に多いのは、前職の会社のスタイルとしてユーザー志向のサービスを全く運営しておらず、もっとユーザー志向のサービスを作りたいという理由ですね。他には、エンジニアにとってもっと働きやすい環境にいきたかったから、という方も少なくないです。常駐型の事業会社の方に多いですね。
Q.Rettyでエンジニアとして成長できるポイントについて詳しくお聞かせください
Rettyはサービスが急成長しているので、20年かけて構築されたインターネットの発展の過程をわずかな期間でで経験できることですね。例えばRettyは2年前、一台のサーバー環境で運営していました。それが現在では、とても個人では運営できない規模のサーバーを利用していて、今後もグローバルプラットフォーム・アプリの開発などをハイペースで行っていきます。これを全部体験できるのは、エンジニアとしての成長に繋がると思います。
Q.2年前とは大きくサーバー環境が変わったのですね。ユーザー数も大きく変わったのでしょうか。
2年前は100万人で今は約2000万人なので、2年でちょうど20倍になりましたね。 すごいスピードで急成長しています。今は2020年を目処に、全世界で1億人ユー ザーの人々に価値を届けることを目指しています。エンジニアリング的にも、さ らに早送りで進化し、2020年までに今のITサービスの最先端に躍り出ようと思っています。
「グローバルエンジニアリング元年」―世界 70億人の生活に関われる
Q.生活に根ざしたサービスを開発できる点に惹かれて入社をされる方も多いそうですね
“食”という人間の日常生活に密接に関わるテーマで、ユーザー志向で開発できる機会はなかなかないと思います。しかも今後は、世界中の人々の生活に貢献したいと思っています。
そういう中で2020年には、東京オリンピックがあります。せっかくのタイミングですから、Rettyを通じて世界中の人々に幸せな時間を過ごしていただけるようなそういう価値あるものを作りたいと思っています。。
Q、その中でも特に今年は、海外展開を積極的にするそうですね
今年は『グローバルエンジニアリアリング元年』としているんです。まさに今、インフラをはじめ、アプリの多言語化など色々な部分をグローバル化しているので、グローバルな仕組みを作りたいという方や、グローバルな環境や職場で力を発揮したいエンジニアの方がいたらぜひRettyに声をかけていただければと思います。海外の方も、去年Rettyに何人か入社しており、社内のグローバル化も進んでいます。
Q.海外展開はどの国から進めていく計画なのですか?
まずはアジアからですが、今年中に5カ国展開を目指しています。どの国でRettyが受け入れられるかを事前に予測することは難しいので、まず各国でサービスを出してからRettyがより受け入れられる国を探すという考えをしています。
Q. LINEもそうでしたよね。タイやブラジル、スペインで急速に普及したりしました。
そうですね。予想していなかった国や用途でRettyが広く使われていることも、ありえると思っています。だからエンジニアリング側は汎用的に作っていないと、急にこの国やあの国に出しますと言われても対応ができません。エンジニアとしてはやりがいのあるミッションだと思います。
ミッション次第ではエンジニアだけでガンガンサービスを創る、柔軟なチーム体制
Q.一人ひとりのエンジニアの裁量が広いことも魅力的ですね。
基本的には、エンジニアだから担当するのはこの範囲だけ、というような障壁があまりありません。『ミッション制度』というのですが、サービスをこういう状態にしたいという目標をまず決めて、その目標を達成するために必要なフォーメ―ションを職種にこだわらず組むという仕事の進め方をしているんです。
Q.なるほど。もう少し詳しく教えていただけませんか?
例えるなら、サッカーのフォーメーションみたいな感じです。試合に勝つという目標があっても、そのためにはFWもMFもGKも要りますよね。そして11人でその役割をぐるぐる動き回りながらうまく担当すると、ある時DFがFWをする時もあると思います。自分の得意領域を普段メインにやりつつも、状況によってはガッと変則的に動いてシュートする、みたいな感じです。そういう進め方なので、エンジニアであっても、例えばデザインや企画もしてもいいですし、デザイナーがコーディングをしてもいいです。
Q.良いチームですね。エンジニアが開発もミッション運営もやるケースは実際に多いのですか?
ミッションの性質によって様々でしょうか。例えば新規事業のミッションだと、めまぐるしく仕様や方向性が変わるので、全員がリベロのように色々なことをやらないとPDCAをガンガン回しきれません。だから、そういう動き方で進めています。
一方で、機能の大枠がほぼ確定していて、各自の役割をしっかりやればどんどん目標に向かって進んでいける状況にあるミッションの場合は、例えばエンジニアはコーディングに専念して他は誰かに完全に任す、という動き方になります。
Q.海外展開ミッションでは、現在エンジニアだけで企画・開発しているそうですね。
そうですね、その良い例が今まさに取り組んでいる海外展開ミッションです。初期フェーズはエンジニアだけでどんどん作っていっています。ある程度、プロダクトの形ができないと議論のしようがないという考えからです。大体プロダクトが完成して、ユーザー集客やユーザーフィードバックを集める段階になるタイミングで、ようやく非エンジニアの人がチームに入り、動きを変えて進めるイメージです。現在まだプロダクトは一般公開してはいないのですが、社内公開くらいまでエンジニアだけで進めていますよ。
Q.すごいですね。また開発環境や開発スタイルも、チームに委譲されていると聞きました。
はい、開発環境や開発スタイルはチームに任せ、チームごとに独自に決めもらっています。人数が少ないので、あまり社内調整が必要ないからです。これを作るのにこっちの方が使えるんじゃないかという話であれば、チームに任せて、スピードを重視しています。
エンジニアも、デザインやカスタマーサポートまで学べる組織風土
Q.他の職種の方は、何名ぐらいいらっしゃるんですか。
ビジネス職(営業、カスタマーサポートなど)が15人位、プランナーが10人弱、あと残りがデザイナーと管理部門という感じです。プランナーは結構多くいるように見えますが、実際はプランナー兼エンジニアの人もいてかなり重複しています。
Q.越境型の組織なんですね。
現在の人数だと、まだ各自のスキルの谷間ができやすいので、その谷間を個人個人がどんどん埋めに行っています。その結果、エンジニアも裁量やできることが増えるので、エンジニアとしてもサービス運営者としても、必要なスキルをどんどん獲得することができます。例えば、エンジニアがワイヤーフレームを書くのも、学べばすぐできることです。デザイナーの方が勉強会をやってくれますので。
Q.企画力も高めたいエンジニアにとって、いい環境ですね。
職域を超えた勉強会がすごく充実しているんですよ。例えば、コーヒーセッションと言う形で毎週、社内勉強会をやっています。自分たちの成果を発表するだけじゃなく、教え合うことで、仕事の理解が深まり応用が生まれることを目指しています。例えばSQLも非エンジニアが使えるようになるとか。機械学習って何?というのをわかりやすく教えてもらうとか。そうすることで非エンジニアでも機械学習を使ってなにかやろうと言い出したりとかします。
Q.確かにお互い理解していると、スピードや企画も生まれやすくなりますね
弊社の中で一番良い例はカスタマーサポートの女性のアルバイトの方です。もともとエンジニアでは全くありませんが、今プログラミングにはまっています。そしてその逆もあって、エンジニアがカスタマーサポートに興味を持って、直接話をしたりしています。良いチームワークが生まれていると思いますね。
Rettyのコーディングと運用、両方楽しめるようなエンジニアに会いたい
Q.今回のドラフトでは、どんなエンジニアに会いたいですか?
まずコーディングができること。もう一つはRettyのサービスの運用を楽しめるような方でしょうか。コーディング+運用ですね。「プログラムコードは書いたので、後はよろしく」でRettyのエンジニアの仕事は終わりません。本番環境で実際にユーザーさんに使ってもらい、何か問題が起きたら当日か次の日には直す、というスピード感でやっています。こういう運用をテキパキできるような方にお会いしたいですね。
Q.そのスピード感はすごいですね。
そう思います。かなり体制ができあがっている場合、何か不具合があっても自分ではなく外注先の人でないと精通していないので直せなかったり、仮に自分で直せるものだったとしても「これが直せるのは契約上この会社だけだから直せない」という縛りがあったりします。Rettyではそうではなく、ユーザーさんが困っていたら自分で早くパッと直すことが求められます。
Q.Rettyの内定が出る方に共通することはありますか。
Rettyの選考ではカルチャーフィットを大事にしています。スキルはもちろん大事なんですが、カルチャーが合う方でないと内定はお出ししていません。Rettyの中でどんどんやりがいを持って働いてもらうためには重要だと考えています。
Q、例えばどんな方がRettyらしい、と思いますか。
一つはチームで開発しているので、コミュニケーションの相性が合うということ。もう一つは、世界中の人々に利用されるサービスを作るという、すごく大きなレベル感・視点に立ち、培った技術を活用できるかというところでしょうか。
中堅以上の経験者や年配の方は、面接での会話で、培ってきた技術をどう活用できるかという視点でスムーズに話せないと、内定が出ない傾向があると思います。若い方は勉強中なのでどう活用するというレベルまではまだ頭がまわらないかもしれませんが。
Q、名刺にも書いてありますが、全社員の方が「イタリアン」などお店のジャンルを担当されたり、会社補助の食事会が多かったりと、かなりアットホームな社風だと思いました。
そうですね。私は「すきやき」の担当です。 転職者が多いので、社内のコミュニケーション活性化を支援する制度はかなり充実しているんです。会社の補助で食べたいランチを他の社員とともに自転車やタクシーで移動する制度や、ランチミーティング、社内のレクリエーションも多数ありますね(フットサル、ゴルフ、ボードゲーム大会、食べ歩きツアーなど、築地で魚を捌いたこともあります)
Q、他にも福利厚生では、どのようなものがあるんですか?
福利厚生として、PC、モニター、椅子は入社時にお好きなものを個別に手配しますし、勉強会の参加・書籍の購入などは100%会社が負担します。ユニークなのは「ガジェット手当」ですね。情報機器購入を補助する制度です。私物スマホも対象で、対象はPepperもOKです(笑)フリードリンク・フリーお菓子もあります。新しく転職されるエンジニアにとって、かなり働きやすい環境だと思いますよ。
Q.本日は、素敵なお話をありがとうございました!
ありがとうございました。ぜひ会いに来てください!
Retty株式会社 CTO
樽石 将人(たるいし まさと)
米RedHatにてAPACソリューションアーキテクトを経験後、Googleに入社。日米オフィスを行き来し、インフラからGoogleマップナビ、モバイル検索まで幅広く経験。東日本大震災時にはGoogleパーソンファインダなども開発。その後楽天にて次世代プラットフォーム開発の一躍を担い、2014年RettyにCTOとして参画。世界展開に向けて技術チームをリードする。
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