モバイルエンジニアチームをマネジメントし、チームの生産性・協働体制・成果創出を統括
チームとしてのアウトプットを最大化し、個々の知識やスキルがチーム全体に循環する状態を実現する
チーム成果を高めるためには「個人ではなくチームとして動く意識」が不可欠と考え、まずはコミュニケーションの基盤づくりに着手しました。
当初はiOSとAndroid間の会話がほとんどなく、同じ機能でも各エンジニアが企画者やサーバーサイドに個別で質問するなど、情報が分断されていました。この非効率を課題と捉え、毎朝、前日の作業と当日の予定を共有する朝会を導入。定期的に顔を合わせ、互いの状況が自然と共有される仕組みを作りました。
その結果、チーム内の会話が徐々に増え、最終的には「誰かが知っていることはチーム全員が知っている」状態が確立。情報の属人化が解消され、チーム全体の成果向上につながりました。
プロダクト開発プロジェクト全体をマネジメントし、開発計画の策定から優先順位付け、進行管理、リリース判断までを統括
- 事業インパクトを最大化するための開発優先順位の整理
- リリース予定日に向け、無理のない範囲で機能を確実に提供できる状態の構築
施策の優先順位を適切に決めるため、まず関連するKPIを定義し必要なデータを収集。開発チームと工数を精査したうえで、ユーザー価値・KGI貢献度・ステークホルダーへの影響と開発コストを総合評価し、合理的な優先順位を決定しました。
また、開発中のトラブルによって予定通りの提供が難しくなる場面もありましたが、その際は「何を切り出せば、最小単位でも価値を提供できるか」を再検討。機能の細分化やスコープ調整を行い、完全にリリースできない状態を避け、継続的にユーザーへ価値提供ができるように工夫しました。
プロダクトの技術基盤および機能アーキテクチャの改善プロジェクトをマネジメント
特に、既存アプリの構造的課題の解消、マルチプラットフォーム展開、開発体制の再構築を統括
品質面・拡張性・販売戦略の観点から、
- 修正容易性の高い疎結合アーキテクチャへの転換
- 機能単位での販売が可能となるプロダクト構造の確立
- iOS/Android 両プラットフォームに迅速に展開できる技術基盤の整備
という状態に導く責務を持っていました。
既存実装が密結合で変更コストが高く、新機能開発や営業ニーズに応えにくい点を課題と認識していました。また、Android展開の要望が強い一方、現チーム構成では対応困難という組織課題もありました。
そのため、アプリ全体をマルチモジュール化し、機能単位で疎結合に再設計する方針を策定。
また、Flutter・React Native・側ネイティブを比較し、プロダクト特性(ユーザー環境、必要性能、保守性)とチームの技術成熟度を踏まえてFlutterを採用しました。
さらに、必要な人員規模・スケジュールおよびリスクを明確化のうえ、事業部長・執行役員レイヤーへ説明。課題と対策を整理して提示することで、体制構築およびプロジェクト推進に関する承認を得ました。