■職務内容
交通・観光領域で利用される「デジタルチケット基盤」の企画、業務要件定義、アーキテクチャ設計、オフショア開発統括を担当。都度券・回数券・定期券・観光券を統合管理するマルチテナント基盤を0→1で構築し、運行事業者・自治体・観光アプリが利用できるSaaSとして設計。3ヶ月でMVPをリリース。
■課題
・既存の競合は自社アプリ前提の閉じた設計で、導入コストが高く、自治体・事業者が採用しにくい
・券種ごとに仕様が異なり、利用条件(乗車回数・日数・有効範囲)の差異が多く、共通化が難しい
・利用状況や券種不正の把握が困難で、自治体の精算・報告作業が属人化
・API連携基盤が存在せず、mobiやご当地アプリと接続できない
・利用者向けUXがプロダクトごとに分断し、交通サービス全体の利用率向上が阻害されていた
■アクション
・都度券/回数券/定期券の状態遷移(未発行/有効/失効/利用済/返却済)を再設計し、共通ドメインモデルを定義
・QR認証、券種バリデーション、利用条件(回数・期間・有効路線)を統合管理できるチケットエンジンを設計
・mobiや自治体アプリに組み込めるAPI/SDK構造を設計し、外部アプリでも利用可能な基盤を構築
・オフショア開発チーム(3〜4名)を統括し、業務設計/技術設計/品質レビューを実施
・テナント設定、券種設定、払い戻しルール、販売管理のMVPを3ヶ月でリリース
・価格モデル(流通額の6%)と初期事業スキームを設計し、初年度事業計画を策定
■成果
【事業性・収益モデル】
・年間3.5億円のチケット流通を前提に、流通額の6%を手数料とすることで初年度約2,100万円の売上構造を確立
・初年度の導入自治体・事業者からの需要に基づき、3年後には流通額6〜7億円規模、手数料収入3,600〜4,200万円規模を見込む事業モデルを構築
・自社アプリ縛りの競合(手数料約8%)と比較し、6%でも導入容易性と組み込み柔軟性で競争力が成立
・観光・路線バス・コミュニティ交通など、複数ドメインへ水平展開可能な収益構造を確立
【売上推移(想定)】
・初年度:約2,100万円(流通額3.5億円 × 6%)
・3年後:約3,600〜4,200万円(流通額6〜7億円 × 6%)
・5年後:約5,000〜6,000万円(流通額8〜10億円 × 6%)
【0→1実行力】
・券種定義・状態遷移・認証方式・テナント設定をゼロから再整理し、スケーラブルな基盤を構築
・外部アプリに組み込めるI/Fとして設計したことで、mobiおよびご当地アプリへ同一基盤を展開可能
・企画/業務設計/技術設計/開発統括を一貫して担い、3ヶ月でMVPをリリース