ID:13583さん

# 概要 マンガの話・単行本・雑誌を販売する総合電子書店の開発をしました。出版社様との共同事業という形になっております。 開発の初期から関わっており、現在でも技術側リーダーとして毎週出版社様の打ち合わせに参加し、今後の開発の方針からキャンペーンの内容など幅広い範囲について技術的な視点から優先順位などの提案を行なっています。 社内ではディレクター含めて開発メンバーの入れ替わりが多く、開発当初から参画しているのが現在自分だけということもあり、過去の歴史や経緯を踏まえて意思決定に参画しています。 開発メンバーとしては当社はフロントエンドの開発を行なっていましたが、iOSメンバーがリリース後しばらくしてから退職したため、現在はフロントエンドとiOSの両方の開発を担当しています。 # 利用した技術 React / create-react-app / TypeScript / Swift / RxSwift / iOS # 技術選定(Web) 開発開始当時にReactがトレンドになってきていました。ReactはTypeScriptと組み合わせることで、コンポーネントに型を厳密に定義でき、プロパティの渡し間違えなどをコンパイル時に検証でき、これが開発効率の向上に繋がると判断しました。 当時はVueの開発が多かったのですが、Vueは.vueファイルのTypeScript対応がそこまで進んでおらず、このときにReactの採用を決めました。 この決定が想定通りの効果を発揮したので、以降社内での開発案件もほとんどReactベースで行われています。 ただ、この際にcreate-react-appを用いたSPAでの開発でしたが、SPA特有のパフォーマンス問題に苦しんだり、SEOやOGPなどSPAでは対処しにくい問題が多く出たことでSPAには限界を感じ、次の案件ではNext.jsを利用したSSRの採用をしております。 create-react-appについても、採用以降急激にメンテナンスが止まり、現在ではレガシー的状況になってしまったため、運用途中でバンドラーをViteに置き換えるなどの対応をしました。 # 技術選定(iOS) こちら途中で引き継いだ案件となりますが、引き継いだ当初にアプリにメモリリークが多数発生しており、話を読み進めていると途中でアプリが強制終了するという問題を抱えていました。 原因としてはRxSwiftのクロージャの書き方に問題があり、循環参照になっている箇所が多くありました。 自分としてはこの時点ではRxSwiftはRx自体の難易度もあり、案件の採用にかなり懐疑的になっていたため、メモリリークを治すと同時に画面をRxSwift無しの状態に順次書き換えていきました。 ただアプリ全体に利用されていることもあり、影響の小さい画面などにはまだ一部残したままにしているという状況です。 # 結果 リリースから３年が立ちますがDAUも月間１００万を超えており、会社内・出版社様内でも主力事業となっており、オリコンなどの顧客満足度調査では上位に入るなどサービスへの満足度も高い状況となっております。