ID:80168さん

私は新規事業の立ち上げや既存プロダクトの改善を主導しました。開発チーム（エンジニア、デザイナー、QA）の進捗管理や技術選定、採用・育成に加え、経営層や他部署との連携を通じた事業戦略の策定にも貢献しました。特に、プロダクトの成長を妨げていた技術的負債の解消を主導し、大規模な技術刷新を成功させました。

私の最も重要な責務は、会社のミッション・ビジョンを体現するプロダクトを創出し、その持続的な成長を可能にする土台を築くことでした。 そのため、単なる機能追加ではなく、ユーザーに継続的な価値を提供し続けられる柔軟で拡張性のあるプロダクト構造を構築する責任がありました。大規模組織内での開発を円滑に進めるため、各部門との連携を強化し、共通の目標に向かって動ける体制を整備することも私の重要な責務でした。 また、チームメンバーが最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を整え、モチベーションと生産性を高い水準で維持することにも注力しました。特に、攻撃的なコミュニケーションを取るメンバーに対しては、チームの健全性を守るため、改善指導を行い、必要であればチームから外す決断も下しました。これは、『チーム内の信頼関係と健全な状態が、長期的なプロダクトの成長に不可欠である』という私の信念に基づいています。

プロダクトを継続的に成長させるために、私はまず**『現状の課題を特定し、改善の道筋を立てる』**ことを重視しました。そのため、開発チームの状況を深く理解するだけでなく、社内のステークホルダーとの連携を密に行い、多角的な視点から課題を洗い出しました。この過程で、プロダクトの成長を阻む技術的な負債や、組織的な課題が明らかになりました。 これらの問題を解決するために、私は以下のように考え、行動しました。 ## 1. 技術的負債解消の戦略的アプローチ 技術的負債解消は、短期的なメリットが薄いため、社内の合意を得るのが最も難しい課題の一つです。当初、社内のステークホルダーからは、短期的な機能追加を求める声が多くありました。しかし、将来的な事業の成長を考慮し、このままでは事業のスケールが難しいと判断しました。 私はこの課題に対し、**「技術負債の解消は、事業の成長を加速させるための投資である」**という考え方を軸に、経営層や他部署に説明を行いました。具体的には、技術負債が原因で発生している開発コストの増加、リリースサイクルの長期化、そして新たな市場の機会を逃している現状をデータで可視化しました。 この説得を経て、私はバックエンドの技術スタックを**Ruby on RailsからLaravelへ刷新する**という、大胆な決断を下しました。これは、単なる技術的な変更ではなく、**ピボットに柔軟に対応できる、将来の事業基盤を再構築する**ための戦略的な判断でした。 ## 2. チームと組織の課題解決 技術刷新を円滑に進めるためには、チームの協力が不可欠でした。私はエンジニア出身である強みを活かし、技術的なメリットを丁寧に説明することで、メンバーの主体性を引き出しました。また、プロダクトオーナーやエンジニアと協議を重ね、**技術的な制約や可能性を考慮した上で、具体的な仕様に落とし込む**役割も担いました。 チームマネジメントにおいては、**チームメンバーの成熟度や個性に応じてスクラムを柔軟にカスタマイズ**しました。チームが拡大し、メンバーが4名から20名程度まで増加した際には、大規模スクラムの考え方を取り入れ、**スクラム・オブ・スクラムを活用した複数チームのマネジメントを支援**しました。 また、**ウォーターフォールとアジャイルのハイブリッドモデル**を導入することで、ドメインごとに分かれた各チームや他部署が連携しやすいよう、ある程度のスケジュールを可視化しました。これにより、組織全体の連携を円滑に保つことができました。 さらに、メンバーが自律的に行動できるような**サーバント型マネジメント**を心がけていました。チーム内のコミュニケーションに問題がある、あるいは新たなメンバーがジョインした際には、**ドラッガー風エクササイズなどのセレモニー**を行い、コミュニケーションの円滑化、役割の確認、心理的安全性の確保に努めました。 これらの取り組みは、短期的な成果だけでなく、**会社のミッション・ビジョンを体現するプロダクトを創出し続けるための、持続可能な組織と開発体制を構築する**という、より大きな目標に繋がるものでした。