## プロジェクト概要
Web病院予約サービス「やくばと病院予約」のPMF達成に向けて、スピード感を持った機能開発とエンジニアリングマネジメントを推進しました。
## 役割・体制
### 自身のポジションと役割
- プロジェクトマネージャ(PM)兼エンジニアリングマネージャとして、『エンジニアチームのリソース管理とロードマップ策定』を行い、スケジュール調整と優先順位付けを担当しました。
- プロダクトマネージャ(PdM)と密に連携し、『顧客要望の優先順位付けや差し込み対応』を調整しながら、エンジニアチームの開発を牽引しました。
- API設計・実装の責任者として、予約機能を中心としたバックエンドシステムの設計と開発を担当し、全体の品質と進捗を管理しました。
### チーム規模と構成
- チームはエンジニア5名(バックエンド3名、フロントエンド2名)、PdM1名、デザイナー1名の構成でした。
- 『少人数のアジャイルチームとして、フルスタックの視点から全体を俯瞰しながら開発と調整を行いました。』
## 背景・課題
- 本プロダクトの初期フェーズにおいて、『顧客のニーズや要望が多様であり、優先順位付けやリリーススケジュール調整が困難だった』ため、迅速な市場適応と価値提供が求められていました。
- 『顧客からの差し込み要望が頻繁に寄せられる中で、情報共有や意思決定の遅延が発生しやすく、スピーディーな対応が妨げられていました。
- 最大の課題は、顧客要望を整理し、優先順位付けを行いながらも、開発とリリースにおけるボトルネックを排除し、スピード感を持って価値を届けることでした。
- また、セールスやCS部門からの要望やフィードバックを効率的に反映させる仕組みが不足しており、『情報の見える化と定期的な振り返りの仕組みづくり』が重要課題となりました。
## 実際の取り組み
### 開発環境
- 開発はRuby on Railsを中心としたバックエンドでAPIの要件整理、設計、実装までを一貫して行いました。
- 運用・保守にはAWS(EC2, RDS, CloudWatch, Datadog)を採用し、『システムの安定運用とパフォーマンス監視を徹底』しました。
- 開発はアジャイル手法を採用し、『チームの進捗と課題の可視化』に努めました。
### 設計・改善内容
- まずは情報の見える化を徹底し、進捗やタスク状況、顧客からの差し込み要望を一元管理できるロードマップをツール(例:Jira)で管理し、『関係者間の認識共有と意思決定速度の向上』を実現しました。
- タスクの優先順位付けと進捗管理のため、定期的な振り返りとステータス共有を行い、『リスクや遅延の早期発見と対応策の立案』を徹底しました。
- 顧客からの差し込み要望については、関係者間での合意形成を促進するために、簡単なプロトタイプやシナリオを作成し、関係者に見せて認識をすり合わせる工夫を行いました。
- さらに、リリースの効率化のために、必要な手続きを自動化・効率化し、各種申請や承認フローのボトルネックを排除しました。
### その他アピールポイント
- PdMと密に連携し、顧客の声や市場動向に基づく仮説検証を繰り返すことで、リリースの優先順位や内容を柔軟に変更し、『市場適応スピードを維持』しました。
- 定期的な振り返りと情報共有の仕組みを導入したことで、エンジニア外のセールスやCSも含めた関係者間のコミュニケーションが円滑になり、『全関係者が最新情報を共有し、迅速な意思決定を行える体制』を構築しました。
- これらの取り組みにより、タスクの優先順位が明確になり、リリース遅延のリスクを最小化しつつ、顧客に対して素早く価値を届けることに成功しました。
## 成果・価値
- 顧客の差し込み要望を的確に反映させることで、リリースのスピードを維持しつつ、最終的に予約システムの主要機能の市場適合性(PMF)を達成しました。
- 具体的には、リリースした機能により病院の受付の電話業務の負担が軽減し、患者さまにとっては受付時間外でも24時間Web予約可能になったことが集患に寄与しました。
- 情報の見える化と振り返りの仕組みを導入したことにより、『リリーススケジュールの遅延リスクを軽減』し、スピーディーな価値提供を実現しました。
- これらの取り組みは、社内の開発・運用プロセスの効率化とともに、全関係者の認識共有を促進し、プロジェクトの成功に大きく寄与しました。