受託開発(暗号資産取引所)でのPMO業務、および自社SaaSでの5名規模のエンジニアチームのリーダー業務をマネジメントしていました。開発進捗の管理、リソース配分、重大インシデント発生時のステークホルダー調整、および組織的な危機管理ガイドラインの策定・標準化を指揮しました。
インシデントが頻発しスケジュールが逼迫した環境において、現場の混乱を収束させ、ビジネスの継続性を担保する「安定した開発・運用体制」を構築する責務を担いました。具体的には、PM一人では管理しきれない外部顧客や社内他部署との要望調整、タスクの優先順位付けを最適化し、不具合の流出を最小限に抑えつつ、予定通りに機能をリリースできる状態にすることを目標としていました。また、個人の能力に依存した「場当たり的な対応」を脱し、組織として再現性のある「仕組みで解決する状態」を作ることにコミットしました。
【直面した課題と工夫】
1. インシデント頻発による開発ラインの崩壊と信頼低下(前職:暗号資産取引所) 受託開発において致命的なインシデントが重なり、PM一人では顧客対応とチーム管理が回らなくなっていました。
工夫: PMOとしてアサイン後、顧客MTGに同席して要望を技術的に整理し、現実的な優先順位を再定義して交渉しました。また、開発チーム内には静的解析ツール(SpotBugs)を導入して品質を担保し、バーチャルオフィスツール(Gather)を活用してエンジニア間の即時コミュニケーションを活性化。結果、スケジュールの正常化と品質向上の両立を実現しました。
2. 属人的なインシデント対応による組織の疲弊。 自社SaaSにおいて大規模な不整合が発生した際、初動のフローが不明確で解決まで多大なコストを要していました。
工夫: 自身の対応経験をナレッジ化し、法務・PdM・技術責任者を巻き込んで「重大インシデント対応ガイドライン」をゼロから策定。これを標準テンプレート化したことで、後の別案件では役員・他部署との連携が劇的にスムーズになり、解決までのリードタイムを前回の数分の一に短縮しました。
3. ステークホルダー間の認識齟齬によるプロジェクトの停滞(AI機能開発) 1ヶ月遅れでアサインされたAIチャット機能開発では、複雑な権限仕様により他チームとの調整が難航していました。
工夫: コミュニケーションの「点」を「面」にするため、他チームリーダー、CS、デザイナー、企画をすべて集めた「期間限定の日次定例」を提案・実施。日次で細かな疑問を解消し、ケース網羅を行うことで、リリース後のバグがほぼゼロという極めて高い品質でローンチを成功させました。
【結果】 これらの経験を通じ、受託・自社問わず、カオスな状況下でステークホルダーを巻き込み、組織的な課題を「仕組み」で解決する力を培いました。現在はリーダーとして、チームが迷わず開発に集中できる環境づくりにバリューを発揮しています。