台湾で小さなCGプロダクションの設立に携わったことがあります。その際、案件の獲得から、金額の交渉、クライアントへの連絡、スタッフへの仕事の割り振りと作業内容のチェック、フィードバック、そして実務作業も含め同時にこなしていたことがありました。小さな会社であった為全体に関わることができたと考えております。
新しい会社で規模も小さく新卒の学生が多かったため、納品物のクオリティを下げずに新人の教育ができるように彼らに仕事を割り振る必要がありました。
私自身もディレクションやマネージメントだけでなく作業もしていた為、新人の教育に割り当てる時間は非常に少なかったのですが、このような条件の下でチームのパフォーマンスを上げるためには新人が0から作り上げるよりも私が準備したテンプレートを使用してテンプレートに従って作業してもらうことによって品質は安定し、フィードバックもしやすいものとなりました。
チーム制作ではクオリティのばらつきをいかに抑えるかが非常に重要であるため、このような手段を取ることは良かったと考えております。
ただし、テンプレートを用意したとしても新人にとってはできない仕事というのもあるため、できなかった場合の対応としてすぐに別のスタッフに振り直す、または私が対応するようにしました。
以前、新人にできるまで仕事を任せたことがあったのですが納期ギリギリまで満足するクオリティのものが出来上がって来ず急遽担当を変えることとなり、他のスタッフの負担を増やしてしまったことがありました。チームのことを考えると無理に任せるよりも、出来るものを優先に割り振り、難しいものは相談して変更していく方がスムーズに進むと考え直しました。