新卒メンバーが入場して半年程度経過し、ある程度のタスクをこなせる状態にあった。ある程度チャレンジングなタスクを担当してもらい、それをきちんと成功させることで経験と自信をつけさせることを狙った。
# 当初考えたこと
この取り組みを通じて問題解決を本人が自発的に行えるようになってほしいと考えた。理想としてはリーダーが何も指示せずともまずいところは自分で報告をあげ、それ以外は完成させる、という動きができるようになってほしかった。そのため、開発序盤は簡単な報告をもらうのみで自由に作業してもらった。
# 課題
経過を観察する中で少しずつ遅れが見えてきていたため、報告機会を増やせるよう日次で簡単な報告会を開いた。その中で新卒メンバーは、遅れた分は自分がもっと頑張ります、という考え方になっていることに気づいた。私の見立てでは他職種の遅れなどの影響も受けているため一概に本人だけの責任とは思っていなかったが、そのあたりを俯瞰的に観察できていないことが課題と感じた。
# 工夫
まず、私の考えと理想を伝え、その上で本人の考えやどういうことを意識しているかなどを改めて話した。その中で、遅れを意識することで不安になり、焦ってしまうことでまた遅れが増えている、という課題館を持っていることを伝えてくれた。そこでタスクの洗い出しや工数見積もり、それらを通していつまでにどれくらい進めていくか、というマイルの設計方法をともに考えた。これらを明確化することである程度不安を払拭し、それまでよりは幾分順調に進行させることができた。
自分たちが SDK を開発しながら、それを扱う外部会社と連携してゲーム開発を進行するためのマネジメント。
メンバーはエンジニアが自分含め5人、ベテラン、自分、5年目、2年目、インターンという編成。
一言で言えばクライアントの要望をどうにかして解決する、と言う役割。
クライアントの依頼を整理し、開発会社とどちらがどのように解決するかを議論し具体化する。その上で必要な機能やデータの実装、並びに進行管理を行う。
複数の会社が関わるプロジェクトであるため、自身の範囲外の課題にも積極的に関わる必要があると考えた(①)。また自チームが少人数であるため、自走性を高めると共にメンバーが力を発揮しやすい環境を整えることを考えた(②)。
■ ①
スマホを用いて GPS や位置情報を扱うサービスのため、それらの課題は自チームでも解決できるよう早期の知見獲得を意識した。ネイティブ機能を用いた実装を(Swift, Kotlin)を自身で行い、知見獲得や技術検証とともにプロトアプリとしても活用した。
■ ②
最低限の進捗管理はしつつも、基本は作業に集中できるようなワークフローを意識した。大枠ではスクラムを参考にして短時間の定例(夕会)を行い、定期的な会話の場を設けることで課題を吸い上げできるようにした。
また進捗を可視化できるよう一定のタイミングで見積もりを行うと共に、バーンダウンチャートで見積もりに対する結果をグラフ化した。一歩目としては週ごとの消化量(ベロシティ)が一定になることを目指している。それが実現することで、1週間で終わるようなタスク分解、並びに正確な見積もりができる状態になる。
ベロシティと見積もりが明確になることで、将来的にはタスクの取捨選択(どれを見送るか、どれを優先するか、など)基準を明確にし、自分以外のメンバーでもそういったチーム運営の判断ができる状態にしていきたい。