プロジェクトの内容としては、次の2点を行うことだった。
・次世代インフラ基盤ソフトであるKubernetesをエンタープライズ領域で使えるように品質・機能強化を行う。
・パッチの投稿等により当社のコミュニティへの貢献を社外へアピールすると同時に、社内外へのKubernetesの普及活動を行う。
まず、品質強化において、"具体的な開発項目がない"という問題があった。
大義としてエンタープライズ領域で使う得るように強化するというのはあったが、そのためにどんな機能が必要で、また今どこまでできているのかということがわからなかった。
また、Kubernetesは新しい技術であり社内に有識者はおらず、技術やノウハウを教えてくれる人はいなかった。
そこで私は社内向け入門講座の環境を一人で一から構築することで、技術やノウハウを自ら習得し後輩や入門者のためにまとめた。
まとめる際には手順書としてではなく、ansible等を用いることでCode化を徹底した。
Code化したものはREADMEなどとともに社内GitLab上に公開することで、社内のエンジニアに対してKubernetes導入の手助けができた。
また、構築に伴って様々なエンタープライズ機能を実践し、機能に問題がないか評価した。
そして、講座の開催にあたり運用者として実際に構築した環境を運用してみて、使い勝手の悪い部分などを抽出し、開発項目として落としていった。
機能評価の結果、Proxy関係の問題はノウハウが少なかったので、GitHubのISSUEやパッチの投稿などで積極的にコミュニティに貢献した。
さらに、ほかの人の構築や新技術調査のためKubeConをはじめ多数のカンファレンスに参加し、多様なエンジニアと議論した。
Kubernetes構築・開発の経験を生かしてCertified Kubernetes Administratorを取得できた。