### 概要
保育施設向け見守り動画配信の自社サービスを企画・開発・運用まで一貫して担当
受託開発を主軸とする中で、初の自社プロダクトとなり、サービス立ち上げにおけるマーケティング・営業・開発・運用すべての工程を経験
市場ニーズを踏まえた機能設計と、保育現場の声を取り入れた改善を継続的に実施したが、サービスとしては既に終了している
### 規模
5名体制
### 役職
システムエンジニア / サブリーダー
### 担当
- サービス企画・立案(コンセプト設計、価値提案の明確化)
- 競合分析・市場分析などのマーケティング活動
- 要件定義・基本設計・詳細設計・DB設計
- PHP / JavaScriptによる開発
- AWS環境構築(EC2, RDS, S3, Route53)
- 顧客へのサービス提案、導入支援(現場設置含む)
- 運用・保守および定期的なヒアリング対応
- 改修提案および継続的な機能改善
### 環境
- **言語**:PHP、JavaScript(jQuery, Ajax)、HTML、CSS
- PHP(Laravel)でMVC構成を採用し、動画配信・ユーザー管理・ログ機能を実装
- JavaScriptで保育施設側のUIを動的制御し、映像再生・通知連携・予約設定を非同期化
- **インフラ**:AWS
- **EC2**:動画配信サーバとして構築し、Apache + PHP環境をセットアップ
- **RDS**:動画メタデータやユーザー情報を管理し、ER設計によりデータ整合性を確保
- **S3**:動画ファイルの保存先として利用し、署名付きURLを用いて限定配信を実現
- **Route53**:独自ドメインを割り当て、SSL化を実施
### 課題
- 受託中心の中で、初の自社サービスとして新しい開発プロセスを確立する必要があった
- 保育施設という専門業界に特化した課題・業務フローを理解し、的確な機能設計を行う必要があった
- サービスの立ち上げから販売、運用まで一気通貫で実行するため、マーケティングや営業知識の習得も求められた
### 思考プロセス
- **1. 市場ニーズの仮説検証**:保育施設・保護者それぞれの視点から課題を整理し、「安全」、「共有」、「家族と楽しむ」を基本としてサービス価値を設計
- **2. MVP思考での機能設計**:初期リリースでは「動画の安全配信」、「アクセス制御」、「施設、保護者向け通知」の機能に絞り、施設にデモとして設置させていただき、フィードバックから優先順位を見直すサイクルを採用
- **3. 技術選定の合理化**:配信コストと保守性を考慮し、サーバ構成はAWS上に統一してS3署名付きURL+期限付き認証を組み合わせ、セキュアな配信を実現
- **4. 利用継続率の向上施策**:運用フェーズでは、アクセスログ分析を行い、視聴傾向に応じたUI改善を継続
### 成果
- 市場調査から得た課題をもとに、現場ニーズに即した保育施設向けサービスを設計・開発
- 顧客からの定期的なフィードバックを反映し、リリース後も継続的に機能改善を実施
- 今後の自社サービスを展開する上での礎として寄与
### 工夫した点
- **マーケティング重視の開発**:競合・需要分析を通して、利用者視点から価値を定義
- **顧客との共創**:保育施設現場へのヒアリングを継続的に実施し、課題解決型の機能設計を実現
- **全工程のハンズオン**:開発のみならず営業・導入・運用までを自ら対応し、全体最適を重視
- **学びの拡張**:開発技術にとどまらず、プロダクトマネジメント・マーケティング・営業の重要性を体感し、次のサービス開発に活かす基礎を構築