ID:70346さん

### マイナンバー関連システム構築・運用 担当工程: サーバ構築、クラスター構築、NW機器変更、サービスイン 業務内容: ・RHEL7から8へのOS更改とそれに伴うマイナンバー関連システムのサーバ環境設計、構築、運用を担当しました。 デジタル庁を主導とした地方自治体など各機関との照合システムであり、必要なミドルウェアの構築、提供されたアプリケーションのデプロイ、サービス提供まで一貫して担当しました。初期から参画したメンバーであり、後続から参画したメンバーに対してチーム内レビューを主体的に実施し、技術的な課題の早期発見と品質向上に貢献しました。ベンダーとの間で技術的な調整やスケジュールに関する協議を行い、円滑なプロジェクト推進に寄与しました。プロジェクト終了まで徐々に減員していく方針であったが、リーダーと2人になるプロジェクト終了まで担当しました。 ・RHEL7からRHEL8へのOSマイグレーションプロジェクトにおいて、データセンターでの物理サーバーのラッキング後から担当し、OSインストール、LVMによるボリューム設定、ファイルシステム作成、適切なネットワークインターフェース設定を含むOS設定の全てを一貫して実施しました。ミドルウェアとしてPostgreSQLとApache HTTP Server、OpenLDAPの構築を行い、特にLifeKeeperを用いた高可用性（HA）クラスターをGUI操作により構築しました。既存経験に基づき、リソース定義やフェイルオーバーポリシー設定などを実施してシステムの冗長性を実現し、厳密なフェイルオーバーテストで信頼性を検証しました。また、別チームが実施する専用ネットワークへの接続を適切にサポートするとともに、デジタル庁から連携されたJavaアプリケーションのデプロイを行い、システムの安定的なサービス稼働に貢献しました。 ・LB/FWのリプレイスに伴い、システム構成の変更作業を担当しました。 LB設定: GUIおよびCLIを用いて、分散先サーバの指定、優先度設定、ヘルスチェック追加などを実施し、負荷分散と可用性を向上させました。リプレイス後の既存ネットワークとの疎通確認を行いました。 FW設定: アドレスオブジェクトの追加、セキュリティポリシーの作成を行い、セキュリティレベルを維持しました。 ### 緊急時の課題解決と技術的探求 ・当初予定外のOSインストール作業を、限られた準備期間で実施する必要がありました。基本デフォルト設定をベースに迅速なセットアップを行い、早期に次の工程へ移行できる基盤を構築しました。 ボリューム設定差異: サーバ構築時のボリューム設定において、設計書との差異（ボリュームサイズ、ボリュームグループ名）を発見しました。ルートボリュームの縮小が困難な状況下で、実機環境かつ外部ツール利用不可という制約の中、xdump コマンドを用いたバックアップ・リストア方式を考案し、顧客の承認を得て実行しました。ブートローダーの設定を一時的に変更することで、設計書通りのボリューム構成への再構築を実現しました。 ・移行リハーサル直前という状況下で、デジタル庁から連携されたOpenLDAPの設計に誤りがあり、サービスを起動できない問題が発生しました。私は迅速に調査を実施し、提供されたldifファイル内のパラメータ識別名（Distinguished Name, DN）の記述順序に誤りがある可能性を独自に特定し、修正を実施しました。その結果、OpenLDAPの正常起動を実現し、リハーサルを滞りなく完了させることができました。その後配布されたデジタル庁からの訂正版には、私が特定・修正した通りの間違いがあったことが確認され、これまでのエラーハンドリングの経験とソフトウェアのマニュアル読解に基づく貢献を証明しました。 ・チームメンバーが開発環境のファイルを誤って更新してしまい、統合管理システムのプロセス監視が正常に動作しない事態が発生しました。タスク担当外ではありましたがプロジェクトへの貢献度から直ちに私が復旧作業を任されました。confファイルのプロセス監視定義と実行コマンドから誤った作業手順を特定し、元の状態へファイルを復旧する作業を実施しました。この際、影響範囲を最小限に抑えるため、慎重に差分を確認しながら作業を進め、正常な手順を確立しながら迅速に開発環境を正常な状態に戻すことができました。この経験を通じて、初見であるファイルの理解力や緊急時の冷静な対応能力を改めて認識しました。 ・緊急のチームメンバーの欠員により、複数のタスクが停滞する恐れが生じました。私は、構築タスクと並行して、手順書レビューや設計レビューを巻き取りました。当初担当していなかったバックアップ・リストアのタスクも引き受けることになりましたが他のメンバーと連携しながら迅速にキャッチアップし、期日内にタスクを完了させました。自分自身のタスクだけでなく、プロジェクト全体の設計を理解するよう努めていたことから滞りなく対応することができました。その結果としてプロジェクト全体の遅延を防ぎ、チームの生産性維持に貢献しました。

### 電文配信システム構築・運用 業務内容: ・オンプレミスサーバー20台を対象としたRHEL6からRHEL9へのOSマイグレーションプロジェクトに参画し、OSの設計構築を通してLinuxを学びました。具体的には、logrotate、sshdをはじめとする各種コンフィグレーションファイルの編集によるOS設定変更から、多様なミドルウェア（Apache Tomcat、Apache HTTP Server、PostgreSQL、pgpool、postfix、Apache AXIS2）の詳細設計、インストール、動作確認までを一貫して担当しました。この過程を通じて、Linux OSのコア設定やプロセス管理に関する知識を実践的に習得しました。また、ミドルウェア導入後の各サーバー・アプリケーション間の疎通確認、システムテストに加え、JMeterを用いた負荷テストや移行リハーサルを主導。システムの安定稼働と円滑な移行を確保し、本番リリースまで責任を持って完遂しました。この経験により、大規模Linux環境のOS更改、複雑なミドルウェア構成管理、および総合的なテストを経験しました。 ・pgpoolのアップデートとPostgreSQLの9から13へのアップデートに伴い、既存のprocedureをfunctionに全面的に変更・実装しました。移行に加えてパスワード管理のセキュリティ要件に基づき、パスワードに対しハッシュ化処理をするためPostgreSQLの拡張モジュールpgcryptoを導入しました。それに伴う型変換も行うと同時にJavaアプリケーション側でもパスワードに対してハッシュ化処理や型の変更、SQLの修正を実装しました。Apache Axis2のアップデートも行い、SOAP通信を利用したDB動作確認を行いました。 ・サーバ20台中8台のRedHat HAクラスタaddon を利用したクラスター構築において、メイン担当者の設計に基づいた実機での動作確認、検証作業を支援しました。監視定義となるページや文字列を設定し、運用テストまで実施することでクラスター構築に貢献しました。フェイルオーバー時の動作確認などを通じて、クラスターの理解を深め安定稼働に貢献しました。 ### アプリケーション改修 (Java) アプリケーションのログ監査機能追加およびDBセキュリティ要件強化プロジェクトにおいて、Java/Spring Frameworkを用いた要件定義からデプロイ、テスト（UT/IT）までの一連の工程をリードしました。具体的には、Spring Framework共通関数を利用し、セッション管理されたユーザー情報と操作ログを出力する仕組みを実装し、システムの監査性およびトレーサビリティを向上させました。さらに、DB操作ログ取得の高度な要件（UPDATE文の前後の値の変化記録）に対応するため、正規表現を活用したクラスを実装し、実行予定のUPDATE文を一時的にSELECT文へ変換して変更前のデータを取得する独自ロジックを確立しました。また、データベースのセキュリティ強化策として、Javaアプリケーション側で適切な型変換を行いながら、pgcryptoを利用したパスワードのハッシュ化実装をSQL修正と合わせて完遂しました。これらの取り組みにより、セキュリティ要件を満たす機能実装と、設計からテストまでを一貫して担当しました。 ### プロジェクトを通じて ・プロジェクトにおいて、約20台のサーバー群に対し約40種類の構成ファイル変更・適用作業を担当しました。当初、ツールを使用せずVimを用いた手作業での長時間作業が続いた結果、ケアレスミスや適用漏れが発生し、多数のバグにつながるという課題に直面しました。この経験から、非効率な「パワープレイ」から脱却し、作業の正確性と効率性の向上の必要性を強く認識しました。終盤には、この課題を解決するため、ローカル環境で使用可能なバッチファイル（.bat）を自作し、共通ファイルの一括配置や特定サーバーへの個別配置を実現することができました。これにより、手作業によるミスを大幅に低減し、作業の効率化とプロジェクトの品質安定化に貢献しました。本経験を通じて、早期の自動化ツール（シェルスクリプト等）導入の重要性、環境差分や進捗を管理するためのチェックリスト（変更管理資料）の整備の必要性、およびヒューマンエラーを防ぐダブルチェック体制の構築が、大規模な変更作業における品質担保に不可欠であることを深く学びました。この経験は、単なる作業遂行能力だけでなく、問題発生後の自発的なツール開発による解決能力とプロセス改善意識を培う貴重な機会となりました。 ・メンバー3名とリーダー1名の体制で始まったOS更改とJava改修を含むプロジェクトにおいて、実務経験が半年という浅い段階にもかかわらず、Java改修 とオンプレミス環境におけるサーバー構築作業とそれに付随する設定値管理、動作確認、報告の一連のタスクをほぼ全面的に担当しました。サーバー設定値や動作状況に関する質問には主体的に回答し、構築・テストの過程で発見された設定値の追加や漏れについても自ら修正と動作確認を実施し続けることで、プロジェクトに深く貢献しました。経験不足からバグを多く発生させてしまった反省点はありますが、これを自己の責任として認識し、時間がかかっても自力で問題を解決し、最後まで案件に携わりリリースまで完遂させることができました。この経験を通じて、プロジェクトの初期段階から責任感を持って主体的に行動する重要性と、困難な状況を乗り越える問題解決能力を早期に培うことができました。